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(23.3.15) 東北・関東大震災 東京電力の計画停電のダイチョンボ

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 菅総理が自ら率先して国民に要請した東京電力の計画停電はひどい空振りに終わってしまった。
東京電力管内を5つのブロックに分け、朝の6時20分から予定されていた計画停電は「各ブロックごとに3時間の停電を実施する」とアナウンスしたが、実際に停電になったのは第5ブロックの茨城県と静岡県の一部で、それも2時間の停電だった。

 この計画停電にあわせてJRと私鉄各社が路線の運行休止や間引き運転を実施したため、交通事情は大混乱に陥り実際に都心の事務所までたどり着けた人はおそらく半分もいなかったと思われる。

 このため企業活動も普段の月曜日の半分程度になったと想定され、必要な電力の需要量が東電の予想を大幅に下回ることになった。
現在東電が供給できる電力量は3300万キロワット、それに対し需要予想は4100万キロワットだったが、実際はこの需要予想を大幅に下回ったようだ。

 最大の理由はJRと私鉄各社が人員の運送量を大幅に絞ったせいだが、それ以外に家庭やオフィスで一斉に節電対応に取り組んだことも要因だろう。
なにしろ我が家でも電気製品をできるだけ使用しないことにし、炬燵や電気カーペットやいない部屋の電気を消しまくってしまった。
またパソコンの電源も使用しないときは落とす等実にこまめな節電に乗り出した。

 これだけ国民が熱心に節電をすれば電力需要が劇的に減少する。
おかげで東京電力は「狼少年」になってしまい、菅総理もその片棒をかついでしまったが、私はこれはこれで仕方がないと思っている

 普段は国民は電力、水道、ガスといったライフラインを好きなだけ使用して節約をしようなんて気持ちはほとんどない。だから今回の計画停電は「いったいどの程度電力が供給されれば国民生活が可能なのか」を調べる壮大な実験だったといえる。

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 実は私は東京電力の需要予測は常に過大ではないかと疑っていた。
日本ではありとあらゆる需要予測が過大に計算される傾向があり、乗客のいない飛行場や熊があそぶ高速道路や、渡り鳥が羽を休めるためだけのダムが作られてきた。

 そして電力会社の需要予測も国内GDPの伸びを過大に計算して不要な原子力発電所や火力発電所を作っているのではないかと疑っていたのである。

 今回福島の第一・第二原発や多くの火力発電所が操業を停止し、その結果3300万キロワットまで供給力が下がったのに、それでもほとんど計画停電をしないで乗り切ってしまった。
当初の需要予想4100万キロワットなどまったく必要としなかったことになる。
こりゃ、原発なんかなくても供給に支障がないじゃないか

 もっとも今日(14日)はJRや私鉄各社の協力で経済活動を普段の半分程度にした要因も大きいので、一日だけのデータで即断するのは早すぎるが、「需要予想は常に過大だ」と言う私の推定はかなり高い確率で当たりそうだ。

 「豊かな社会」とは「無駄な社会」と同義語だ。無駄に電気を使うことが生活レベルの向上だと思い、家中に床暖房を張り巡らしたり、家中の電気をつけたり、思いっきり派手なイルミネーションで城や橋を飾ったりしているが、本当はまったく必要のないことだ。

 無駄に無駄を重ねてGDPの底上げをしてきたが、今回の大地震で化けの皮がはがれたということだろう。
現在の経済は互いに無駄な出費をすることによって成り立っている。

 東京電力の計画停電のおかげで、本当に必要な電力の実態が明らかになりそうなのだから、これはこれで価値ある取り組みだったといえる。

注)かつてガルブレイスという経済学者が「ゆたかな社会」と言う本の中で、第2次世界大戦中にドイツの軍需産業が集積している都市を爆撃した例をあげていた。連合軍としては軍事産業の生産施設を破壊したつもりだったが、実際は軍事産業の生産量が上がってしまったという。
その都市にはバーやキャバレーやその他娯楽施設が山のようにあったため、爆撃でそうした施設が消失して働く場所がなくなったため軍事産業に住民をすべて動員できるようになったからだという。

「ゆたかな社会」には無駄が多いと言う例だが、私は笑って読んだ。ただしこの章はその後削られた。

(別件) カウンターの変更について

「おゆみ野四季の道」全体のカウンター数字を把握するために、「おゆみ野四季の道 新」のカウンターに従来のアクセス数を1万単位で加えることにしました。今回は60万件を加えております。なお、この加算は1ヶ月に1回、1万単位で行います。

 

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コメント

全く同感です!
各交通機関が動いて、産業用の電力がまかなえるのならば、まさに原発は不要になりますね。
電力供給が需要よりも少し足りなくても、この非常時に対応できるのであれば、日常時でも可能な対応ができるはずです。
いずれにしてもこれだけの被害を出している原発は今後利用できなくなるでしょう。
国民一人一人がどう生活していくか真剣に考える契機になりましたね。

投稿: takezo! | 2011年3月15日 (火) 18時25分

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