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2011年3月

(23.3.31) 東日本大震災 とうとう気分が落ち込んできた 憂鬱な時代

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 このところ気分が憂鬱になってきた。どうしてもこの憂鬱な気分が抜けないのは福島第一原発の復旧作業が一進一退で、時に悪化しているように見えるからである。

 当初の問題点は、3号機プルサーマル発電の使用済み燃料棒が高温になって水蒸気爆発や水素爆発を起こしてプルトニウムを周辺に四散するのではないかということだった。
それが消防庁のハイパーレスキュー隊の活躍で一段落しやれやれと思ったら、今度は2号機問題になってきた。

 2号機は前から圧力容器が破損して内部の放射線量の高い水が漏れ出しているといわれており、実際に1号機や3号機の建屋内にたまっている汚染水と比較して異状に汚染度合いが高い。
汚染水の表面で1000ミリシーベルト以上だというから、日本人が1年間で被曝する量を1時間で浴びてしまうことになる。

 しかも魔の悪いことにこうした汚染水を除去する場所がない。当初はタービン建屋内の復水器に移す予定がここが満杯だったため、タービン建屋の外部に有る復水貯蔵タンクサージタンクに移そうとしているものの、放射線量の値が高すぎて作業そのものが滞っている。

 汚染水がこれ以上増加しなければ対応策はあるものの、一方で原子炉内の燃料棒を冷やすために外部から水を常時注入しなければならず、この水が再び汚染されて建屋内部に漏れ出し集積するという悪魔の循環が続いている。

これじゃ、いつまでたっても汚染水は増えて排出先がないじゃないか
排出口付近の海底の放射性ヨウ素放射性セシウムの濃度は上昇の一途をたどっている。
このまま海に垂れ流すことが続くと福島原発周辺の海はあの水銀中毒で問題になった水俣湾と同じになる。

 枝野官房長官はタンカーで汚染水を運び出そうという計画があるとコメントしていたが、次はタンカーの汚染問題になるし、この案が採用されるかどうかは分からない。

 すでに外国からは、日本からの水産物や農産物の輸出に対して放射汚染がされてないことの証明書を添付することを求められており、さらに信じられないことに工業品にまで被曝をしていない証明書の添付を要求し始めた。
日本の輸出環境は確実に悪化している。

 日本国内においても福島県の原発周辺からの避難者に対して受け入れ先が被曝をしていない証明書を求めているのだから、情報の少ない外国でこうした証明書を求めるのは致し方ない行為ともいえる。

 しかしこれはまだことの始まりに過ぎない。
日本人は世界でも最も海外旅行をしやすかった国民で、日本人のパスポートさえ持っていればどこの国にもほぼ自由に出入りできた。
日本人は金持ちで礼儀正しく、観光客としては最高のお客様だ」そう思われていた。

 しかし今後は違う。
被曝しているかもしれないから、測定をしてチェックをしろ。また日本からのお土産は放射線で被曝している可能性があるから絶対に受け取るな
放射能被曝測定証明書の添付がないと外国にもいけない。

 また工業立地としても最悪な場所と認定されるから、福島県周辺で自動車の部品すら製造できない。
工場は致し方なく海外に活路を見つけるので、日本の過疎化はまた一段と進む。

日本がんばれ」と声援は送っているものの、人も工業製品も農産物も世界から嫌われれば、どうしてもこの憂鬱な気分から逃れることができない。
このままでは日本中がうつ病にかかりそうだ。

 地震や津波の被害は自衛隊や海外からの支援で少しずつ回復のめどが立ってきたが、こと福島第一原発の事故は暗中模索だ。
原子力発電の安全性は完全に否定され、チェルノブイリに次ぐ世紀の原発事故対応に段々となってきた。

 

 

 

 

 

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(23.3.30) 東日本大震災 地震保険の強制加入化について

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 ここにきて一躍注目を集めているのが地震保険である。
今回の東北関東大震災の特に津波による被害を見て多くの日本人はキモを冷やした。
これは地震保険に入っておかないと、家の再建がおぼつかない

 私の住んでいる千葉市おゆみ野は海から10km程度離れていて標高は20m以上だから津波の心配はないのだが、直下型地震には弱そうだ。
ここは昔は小さな丘陵と谷が入り組んでいた場所で、そこをUR都市機構が住宅用地として整備した。

 私はこの土地を40年以上も前に手当てをしていたので、整備前のおゆみ野の姿を良く知っている。山を削り谷を埋め立てていた。問題は山を削った場所は地盤が強いが埋め立てた場所は弱いことだ。
従来からこの土地に住んでいた農家でアパート経営をしている人はこの地盤をよく知っており、地元の人が立てたアパートは地盤の強い場所に建設されている。

 一方後からこの地区に住居を求めたサラリーマンが多く住んでいる場所は埋立地が多い。
私の家の地盤も半分は削り半分は埋め立てているから、直下型地震が発生すれば埋め立て方向に傾く危険性がある。

 すっかり気弱になって地震保険に入るべきか否かを検討することにした。
なにしろ通常のサラリーマンは今持っている家が唯一の財産であることが多い。
私もこの家を約20年前に建設し、定年と共に住宅ローンを全額返済したものの、他にこれといった資産はない。

 しかし調べてみるとこの地震保険にはかなりの制約があり、それに火災保険に比較するとかなり保険料が高い。
制約条件を列挙すると以下の通りだ。

① 地震保険は単独の保険でなく火災保険の付帯(オプション)保険になっている(火災保険に加入していない人は入れない)。

② 保険金額は火災保険の30%~50%までで、しかも最大住宅で5000万円と制限がある(全額保険でカバーできない)

③ 保険の支払いの最大金額5兆5千万円が決められていて、これ以上の保険金の支払いはされない(今回の東北関東大震災の保険金の支払いは約1兆円と推定されている)

 なぜ通常の火災保険のような自由度がないかと言うと、政府が損保会社をなかば脅し上げて作った保険制度だからだ。
日本では地震が多発していても従来の火災保険では地震の家屋の倒壊やその後の火災を担保できなかったため、新潟地震等の救済ができなかった。

 そこで1964年に政府が無理やりに導入を図ったもので損保会社と政府の妥協の産物になっている。
損保会社が責任を持って支払う金額は1150億円までで、それ以上1兆9250億円までは損保会社と国との折半、さらに1兆9250億以上は国が95%を支払うことになっている。

 約2兆円以上の損害が発生すれば後は国が面倒を見る国家保険のようなもので、そのために特別会計が設置されて、1兆3千億円の積立てがなされている。

 それでも一般の火災保険より割高なために、加入率は23%程度とかなり低い。
しかし今回の東北関東大震災の惨状を見て、多くの日本人は地震保険の必要性を痛感しそうだ。
現に私のような建物以外に財産を持たないものは地震保険の加入に積極的になるだろう。

 しかしそれ以上に地震保険の強制加入制度が整備されるのではなかろうかと思われる。ちょうど自動車の運転手が自賠責保険に入ることを強制されているように、地震列島の日本人にとって強制的にでも入らなければならない保険として整備されそうだ。

 なにしろ地震保険は2割程度の人しか加入していない。この東北関東大震災で被災にあった人の8割の人は自己資金か借金での再建をしなければならない。
しかしそれは多くの被災民にとって相当の負担で、実際は仮設住宅で死ぬまで暮らさざる得なくなる人が多く出そうだ。
そうした被災民を今後出さないための措置としてこの地震保険の強制保険化は必ず国会の主要テーマになると私は思っている。
 

 

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(23.3.29) 東日本震災 縮み始めた21世紀の日本 20世紀GDP精神の終焉

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 日本が確実に縮み始めている。90年前後のバブル崩壊以来名目GDP円換算)ではほとんど横ばいになっていたが、円高120円が80円と3割以上アップ)でドルベースでのGDPは成長していた。
ところが円ベースでの名目GDPさえも今回の東北関東大震災に伴う電力供給のネックで確実に低下し始めている。

 現在東京電力は計画停電を実施し、現行の3850万kWの電力事情の中で何とかやりくりしているが、これはJRや私鉄各社、および大口需要先のデパートやスーパー、および家庭が懸命に節電に協力しているからである。

 東京電力は夏までに回復できる電力量の見込みを4650万kwとし、一方夏場の需要は最大5500万kwと見込こんで、夏場は850万kwの電力不足に陥いり、計画停電は継続すると発表した。

 しかし問題は本当に夏場だけでその後は電力不足が解決するかと言うことだ。


注)福島第一原発の総発電量464万kw、第二原発の総発電量は440万kw、この二つの原発の再稼動ができない。


 日本における原子力発電のウェイトは約30%だが、今回の福島第一原発の事故で徹底的に原子力発電に対する反感が強まった。
おそらく今後の原発の稼動には非常に高いハードルが設定され、たとえば今回のM9.0に耐えられる耐震構造や津波対策ができたとしても住民は納得しないだろう。

M9.0以上の想定外の地震や津波が発生したら、絶対安全か????」

 こうした住民の問いに答えることは不可能で、結局原発は炉の休止を次々に余技なくされ、結果的に日本の電力供給の30%が失われると思われる
この失われた30%に対する対応は10%程度が火力発電での電力供給増、残りが節電になる可能性が高い。

 10%程度と言うのは火力発電には火力発電の問題点があり、そうした立地を確保することが難しいのと地球温暖化対策に逆行するからだ。
結局は現在行っている計画停電や節電が夏場だけでなく今後継続的に行われると思ったほうがいい。

 その原風景は実際に目の前に存在している。
鉄道網は間引き運転になり昔のようなぎりぎりの間隔運転がなくなっている。ディズニーランド上野動物園は電力の供給が確保できる間の開園になり(現在は閉園している)、アミューズメントパークは人出がまばらだ。
プロ野球Jリーグナイター照明をつけようとすれば文部大臣や蓮舫節電担当大臣が烈火のごとく怒りそうだし、城郭や巨大な橋や東京タワーのイルミネーションも節電の対象になるだろう。

注)東京スカイツリーもイルミネーションが許されず昼間だけの威容になりそうだ。

 企業はこの計画停電に悲鳴を上げ、特に半導体関連の部品メーカーは操業すら危ぶまれている。こうしたメーカーは東京や東北の電力事情の悪い場所を諦め、関西か海外に活路を見出そうとするだろう。
病院も自家発電がなければ人口呼吸器一つ安全に操作できないのだから、大幅に業務短縮になる。

 東京の夜は不要な照明が消されて昔の漆黒とは言わないまでも薄暗くなり、エスカレーターは朝と夕方しか動かず、動く歩道も止まったままだ。そして関東や東北のスポーツは福島第一原発の事故対応が収束しないかぎり開催されることはないだろう。

注)石原知事が積極的に支援してようやく開催ができた東京マラソンも福島原発が落ち着かない限り開催されない。

 このような状況は現在は一時的なものと思われているが、そうはならない。電力事情は原発反対運動の高まりで常に不足したままで、節減が常態化するからだ。
人々は最初は不満を持つがそのうちに慣れてくる。
まあ、昼間のお天道様が照ってる間だけ仕事をすればいいじゃないか・・・

 こうして今までGDPを無理やりに押し上げていた無駄がなくなり、日本のGDPは名目の円ベースで20%程度縮小する。
しかしそれが不幸だとは限らない。

 20世紀のGDP神話の時代は無駄だろうが何だろうがGDPを押し上げればの時代だった。
無駄に道路やダムや飛行場や津波に弱い防波堤を作り、必要もない照明できらびやかにし、家庭でオール電化がもてはやされていた。
みんなが無駄をすればみんながハッピーだ
そうして過労死までして努力していた時代だ。

 今そうした20世紀型のGDPの時代が終わり、日本は電力事情に合わせて約20%の経済活動の縮小を図ろうとしている。
無駄がないから生活は至って簡素になり、時間はゆったりと流れるようになり、それが特に不幸だとは誰も思わなくなる時代が今そこに来ている。

 この東北関東大震災は、騒がしく物に溢れたあのGDPの時代を終わらせたという意味でエポックであり、本は21世紀と言う静かで簡素な時代を真っ先に体現する国になるのだと私は思っている

 

 

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(23.3.28) 東日本大震災 街が消える時

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 現状は目先の被災対策に追われ、何が起こっているか分からないままに蝉噪に巻き込まれていているが、実際は東北の太平洋岸の海に面した市町村がいま消えようとしている。

 日本を襲った大地震大津波、それに伴って発生した福島第一原発の事故で菅総理をはじめ関係閣僚が全力を挙げて復旧に努力しているものの、残念ながら復旧作業は遅々として進んでいない。

 特に問題なのが福島第一原発の事故対応で、問題だった3号機の溶融こそ防げたものの、その後の通電対応で異状に高い放射能が検出され作業員が被爆してしまった。
この原子炉の復旧対応はこの異状に高い放射線量との闘いになり、実際に2号機と3号機は燃料棒から放射性物質が漏れ出している可能性が高い。

 政府もこの事実を認め、現在の避難勧告や退避勧告が相当程度長引くと説明し始めた。
福島原発から半径30km以内の住民は避難や退避をしており、その範囲に存在した自治体は住民とともに会津若松市のような原発から遠くはなれた場所に移り住むようになってきた。

 自治体は住民に対し「これが一時的避難だ」と説明しているものの、かつての三宅島の噴火の時がそうであったように、問題が収まり安全が確認されるまで数年の月日が流れるだろう。

 そして避難命令が解除されても、必ずしも全員が帰ることはない。
放射線量の値が人体に害がないと説明されても、乳幼児小さな子供を持つ家庭は放射線被害を恐れてこの場所から離れるだろう。
また数年の避難生活のうち、多くの人は避難場所周辺で職を持つようになり、子供は近くの学校に通い生活の場が変わってしまう。
そしてなにより帰っても職場がなければ帰宅はできない。

 結局避難命令が解除されふるさとに戻ってくるのは、ふるさとに愛着を持った高齢者だろうが、その結果若者がいない町は高齢者の寿命がその町の寿命になる。
だから避難解除がされても福島原発周辺は住む人の少ない過疎の街や村になることは確実だ。

 これは福島原発周辺だけでなく、今回津波の被害にあい町ごと押し流された三陸海岸の周辺の市町村にも当てはまる。
こうした場所は住民の半数以上が津波に巻き込まれて死亡している場所が多い。日本の地方はそれでなくても過疎化が進み残っている人々が懸命に支えあってどうにか町や村を維持してきたのに、そのメンバーの半数がいなくなっては再建もおぼつかない。

 そして津波で根こそぎ家や洗い流された場所は、安全な津波防波堤が出来上がるまでは建設許可を降ろすこともできない。実際は防波堤の工事は巨額の予算と時間が必要なため、それを作るよりも高台に仮設住宅を建設する方法を政府も自治体も選択するだろう。
だから現在津波で家屋が散乱している場所は、建設不可の場所になり河川敷の公園と同じ扱いになりそうだ。

 そしてこうした高台に建設された仮説住宅に住もうと言う人の多くは年配者で、働き盛りの人々は職そのものが失われているのだから、職を求めて東京やその近在に移り住むことになるだろう。
ここでも老人の寿命がその町の寿命になりそうだ。

 先日NHKが被災者に対するアンケート調査をしていた。記憶で記載すれば住民のほぼ80%程度がもといた場所に帰りたいが、その半分がそれは無理だろうと答えていた。
だから約60%の人がもうかつての場所では住むことができないと諦めていることになる。

 この東北地方を主として襲った地震と大津波、そして原発事故は東北の太平洋側の市町村を根こそぎなぎ倒し、そして復興をなしえないほどの痛手を与えてしまった。
町や村が天然の災害や原子力災害で消え去ろうとしているのを見たのは私の人生でも初めてだ。

 阪神淡路大震災の時は奇跡の復興を成し遂げたが、あの時は地震だけだった。今回は地震、津波、原発事故の3重苦であり、住む人がいなくなり、また復興のための予算措置もおぼつかない日本の財政事情を考えれば、昔に戻るのはかなわぬ夢に終わりそうだ。

)なお復興支援の資金を増税や他の予算からの振り替えで行わず、赤字国債の発行でまかなうと日本の財政は確実に崩壊過程に入るだろう。
   

 

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(23.3.27) 東日本大震災 佐倉朝日健康マラソン実行委員会の奇妙な対応

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 今回の東北関東大震災福島原発事故を受けて予定されていたマラソンレースが次々に中止となっている。
大震災の復興で大変な時にマラソンなんてしている場合じゃないだろう」という気持ちと、「実際に福島原発で大惨事が発生し、マラソンの途中で中止するなんてことになったら大変だ」というリスク管理の立場からの中止だ。

 個人的にはこうしたレースを目標にトレーニングをしてきていたので残念な気持ちがあるが、大会主催者が開催を取りやめた理由も十分理解できるので止む終えない措置だと思っている。

 しかし大会を中止した後の措置について大会事務局ごとにまったく異なるのには驚いた。
私が感心しているのは4月17日開催予定だった「かすみがうらマラソン大会」の実行委員会で、「必要経費を除いた参加料を義援金として被災地に届ける」といってきたことだ。

 かすみがうらマラソン茨城県で開催される人気のマラソン大会で、参加予定人員は約2万5千名マンモス大会だ。
フルマラソンだけでも18000名の参加が予定され、参加料は5000円だからこれだけでも9千万円の参加料になる。
その他のレースを含めると1億円を上回る参加料を集めたことになる。

 マラソン大会の費用は事前に必要な費用当日と事後に必要な費用に分かれる。
事前費用としては案内関連事務費特にパンフレット)、参加賞通常はTシャツ)の手配があり、当日の費用としては大会ボランティアの手配、計測用チップの手配、エイドステーションの食料と飲み物の手配、コースを指し示す三角コーンの手配等がある。

 大会ボランティアは実に多くの人が必要で、本部役員、当日の受付、コース管理者、エイド担当、荷物預かり等大人数だ。
したがって大会経費の半分以上は当日の経費関連で使用されるので、大会が中止となればこうした経費が不要になる。
かすみがうらマラソンの実行委員会はこの不要になった経費おそらく5千万円以上)を震災地に義援金として送るというのだから、実に立派な態度だと感心してしまった。

 一方でなんとも不思議な対応をしているのが、3月27日に開催予定だった「佐倉朝日健康マラソン実行委員会の対応である。
こちらは3月15日付けで、
参加料は大会運営費等に支出していることから返金できません
納品される予定だったポカリスェット、バナナ、パン等は被災地に優先的に納品していただけるようにお願いいたしました」と言うのだ。

 一瞬「佐倉朝日健康マラソンの事務局は経費をネコババしようとしている」と思ってしまった。
佐倉朝日健康マラソンは千葉県では著名なマラソン大会で、約1万名のランナーが参加する。参加費用はフルマラソンで4000円、フルマラソンの参加人員は7000名程度だから参加費用合計は28百万円、他のレースを加えると3千万円は徴収しているはずだ。

 かすみがうらマラソンの例を見ても分かるように、中止になった大会で「参加料は大会運営費等に(全額)支出している」ことはありえない。
また「(食料)を被災地に優先的に納品してほしい」と頼んでもそうなる保障はない。

 なにか佐倉朝日健康マラソンの事務局は大会中止をいいことに大会費用をネコババするとんでもない実行委員会だと思って公式サイトを覗いてみた。
すると3月19日付けで、
現在・・・・・運営経費の精算を行っておりまして、今後、この精算が終わりますと、マラソン大会の実行委員会に諮り、皆さまからのご意見を参考とさせていただきながら、被災地への支援も含めた今後の対応を決定していく予定でおります」と記載してあった。

 とても不思議な気持ちがした。参加者に対しては3月15日付けの連絡どおりの内容ではがきが送られてきたのだが、その時なぜ義援金として使用すると明記しなかったのだろうか。
反対に「参加料は大会運営費等に支出していることから返金できません」と言っているのに、その数日後には「被災地への復興支援を願う温かいご意見を多数いただいている」ので義援金を送ることを検討すると言っている。

 どう見てもこれはおかしい。当初はネコババを決め込む予定が、ランナーからの抗議が殺到したため急遽義援金を送ることにしたとしか思われない。
私のこの推定がげすのかんぐりであることを望むが、佐倉朝日健康マラソンの事務局はそう思われても仕方ないような対応をしている。


佐倉朝日健康マラソンの公式サイトは以下の通り
http://sakuraasahi.jp/

 

 

 

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(23.3.26) 東北関東大震災 震災弱者について

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 今回の東北関東大震災の津波や、福島第一原発の放射能漏れに伴う被災者の実情を見て、震災弱者が生き延びることは並大抵ではないと思ってしまった。

 特に養護老人ホームに入っていて寝たきりになっている老人や、病院に入院していて完全看護が必要な老人にとってはおそらく津波の被害を避けたとしても、その後のストレスに耐え切れないのではないかと思ってしまう。
震災弱者といえども生活は一般の被災者と同じような状況になるのだから、避難所生活は事だろう。


 私の母親は89歳八王子市に独りで住んでおり、最近まで肺がんの疑いがあって3ヶ月間病院に入院していた。その後容態が変わらないので自宅療養になっている。
その母親を子供達で面倒を見ているが、「これは大震災があったらほとんど生き残れないな・・・・」と思わざる得ない。

 食事をするのも風呂に入るのも新聞をとりにくのもすべて手伝ってやらないといけない。
本人がするのは歩いて食卓に来てトイレに行くだけだ。
外出はしないで必要な食料は生協とワタミが運んできてくれるが、一旦大震災に見舞われたら配送ルートはずたずたに切られるから食料調達もママならなくなるだろう。

 私も千葉だからとても八王子まで行くことができない。弟はあきる野市だからこれないことはないが、自分の家族のことで手一杯になっていると思わざる得ない。
弟の交通手段は自動車で、今回のガソリン不足で被災地でもない八王子でもまともに走らせることができなかったのだから実際に被災すれば動きが取れない。
やはり母親を見ていると大震災に遭遇すればそのときが最後になると思う。

 現在被災地で避難してきた人たちが共同で体育館や公民館で避難生活をしているが、最も問題になっている一つがトイレのようだ。
断水で水洗便所が使えなかったり、衛生状態が悪化したり、特に寝たきり老人などは通常のトイレが使用できないのでかなり厄介だ。

 紙オムツがあればそれを使用するが、着の身着のままで逃げてきた時は紙オムツの手配までしてないのが普通だ。
紙おむつがなければ下着を洗濯するより仕方がないが水がなければ洗濯もできない。
それにこれは自分でしてみると分かるが、たとえ母親のものといえどもそのウンチのついた衣類を洗うのには相当の勇気が要る。

 あれやこれやで災害弱者に対する対応は後手に回るので、せっかく震災から逃れることができても避難所で命を落とすことになる。
政府やマスコミはこうした震災弱者の保護が必要だと訴えているものの、実際は一般の被災者でさえ食料や衣類や寝る場所に事欠いているのだから、どうしても震災弱者への対応は遅れる。

 大震災や原発事故が起こると生き延びる能力を持ったものだけが生き延びるサバイバル現象が始まる。
ちょうど第二次世界大戦の敗戦で満州から逃避行をしていた日本人と同じような状況だ。
次々にどうしようもない状況下で死んでいく人を見ると、今回の大震災と原発事故は日本人の心に敗戦と同じような深い爪あとを残すことだけは間違いなさそうだ。

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(23.3.25) 東北関東大震災 本当に人体に影響がある放射能の値はいくらか?

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 昨今の政府の報道の中で最も分かりづらいのが、野菜の出荷制限摂取制限の発表である。
主として福島県産のほうれん草のような葉物野菜とブロッコリーに対して出されている。
政府発表では「暫定の規制値を越えたため、食べたり飲んだりすることを控えるように」といった後で、「現在の値程度では人体に影響が直ちに出ることはない」と必ず付け加えている。

注)出荷制限は生産者に対し、摂取制限は消費者に対して出される。

 聞いたほうは前者の情報だけが耳に残るから、市場では福島県の野菜類はまったく売れなくなり、茨城、栃木、群馬の野菜や牛乳にも影響が広がりだした。
さらに今日(23日)東京との一部の水道水についても暫定値を越えた放射能物質が検出されたので幼児に限って水道水を飲まないようにと政府は発表したが「ただし他に水がなければ飲んでもすぐに影響は出ない」と付け足した。

 私達が知りたいのは「本当に人体に影響を与える値を超えているのかどうか」と言うことだが、専門家は「暫定の規制値は余裕を持って設定されているのだから騒がないように」と言う。

 とても不思議な気持ちがする。この暫定の規制値は、たとえば1年間1Lの牛乳を飲み続ければ、人が一年間に自然被爆する量に等しいのだそうだ。
ほうれん草も小松菜も同じようにして規制値が出されている。
自然被爆量は2.4ミリシーベルトだから、加算すればおそらくこの値になるのだろう。

注)2.4シーベルト ÷ 365日 =0.0066シーベルト(6.6マイクロシーベルト)。したがって6.6マイクロシーベルトの牛乳を毎日飲めば危険ということになる。

 この自然被爆量の2.4ミリシーベルトをどう評価するかだが、今まで人類がこの程度の被爆は1年間浴びても問題なく生存し続けてきた値なので、生存にとって問題がないと判断された値のようだ。

 一方で福島原発で現在回復作業をしている人たちの最大の被爆可能量は250ミリシーベルトだから、自然被爆量の約100倍までは被爆しても良いということになっている。
この作業員に認められている被爆量と食物の放射線量の値の間には100倍の差がある。

注)250ミリシーベルトは合計値で一度の作業で被爆していい値は10ミリシーベルト

 危険といわれる値の計算に100倍もバッファーが有っていいのだろうか。さらに言えばCTスキャン1回約7ミリシーベルトの放射線を浴びるのだが、これは食物の暫定規制値の約3倍だ。
しかも食物のほうは年間の加算で、一方CTスキャンは1回だから、放射性物質の半減期を考慮すれば食物のほうがかなり厳しい値といえる。

 明らかにCTスキャンのほうが大きな被爆量だと思うが、CTスキャンは良くてなぜその3分の1の野菜はいけないのだろうか。

 もともとシーベルトと言う値は、1時間当たり人間がどの程度の放射線を浴びれば致死量になるかの値で、通常10シーベルトといわれている。
あくまでも1時間当たりの放射線量で、これを長期間浴びて累積してどうこう言う値ではない。

 この短期(1時間)の数値を1年間という長期の数字に置き換えて、逆算して暫定値ができているのだが、本当にそのような計算の仕方でいいのだろうか。

 私の率直な感度はこの野菜や牛乳の暫定規制値は厳しすぎて本当は人体にまったくといっていいほど影響がないのに、大騒ぎをしているのではないかと疑っている。

 もしそうなら福島県や茨城県の農家は政府が決めた大げさな数値の犠牲者といえるのだが、どうもそんな感じがしてならない。

 

 

 

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(23.3.24) 東北関東大震災 完全な放射能防護服の必要性について

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 福島第一原発の事故発生以来、日本中が原子力発電の専門家になってしまった。
それまでは聞いたことも見たこともない原子炉の圧力容器や格納容器の構造や、使用済み核燃料のプールについて知悉しているし、シーベルトと言う1時間にそれ以上被爆すると人が死ぬ単位(7~10シーベルト)を誰もが日常会話で使用している。

 私が今一番注目しているのは「放射能防護服」についてで、よく映画で原子炉の事故があったときに作業員がすっぽりとそれを着て作業するあの服のことである。

 今までまったく誤解していたが私は防護服を着てさえいれば放射能被害を完全に防ぐことができて、被爆した現場で何時間でも作業が可能だと思っていた。
しかしこの防護服は放射性物質を身体に付着させることや口から吸い込むことを防ぐだけで、放射性物質が放出する放射線に対してはほとんど効果のないことを知った。

注)原発の従業員は今回の事故が起こるまではこうした服を着ていなかった。通常の作業服を脱いでよく水洗いし、自身もシャワーで放射性物質を落とすほうが効果的だといわれていた。

 放射線の種類はα波、β波、γ波と中性子線があって、それぞれ物体を通過する能力が異なる。α波は紙でも遮断でき、β波はアルミ、γ波は鉄板や鉛版、そして中性子線は30cm以上のコンクリートや水でなければ遮断できない。

注)胃のレントゲン写真を撮るときはレントゲン技術者は部屋の外から操作するが、レントゲン室と操作室の間は厚いコンクリートで壁で仕切られている。

 通常防護服はα線は完全に、β線は防護服にアルミを装丁すれば防ぐことができ、一方γ線や中性子線は鉄板やコンクリートを着るわけにいかないので防ぐことができない
自衛隊のヘリコプターが原子炉上空で水を放出したときはパイロットの座席の下に鉛の板を敷いてγ波を防いでいた。

 最も問題になるのが中性子線でこれは核分裂をする時に発生するのだが、今回の原発事故では微量の中性子線が発生しているだけに留まっている。

 今回の事故をきっかけに放射能防護服に対する需要が一気に高まっているらしい。インターネットなどで検索すると5万円前後防護服が販売されているが、実際は放射線は防げないので高い防護服としっかりした雨合羽とマスクの組み合わせとさして効果は変わりがない

 最もアメリカ軍が貸与してくれた放射能防護服はかなり放射線を防ぐ能力があるらしいが、防護服に鉛を入れすぎると重たくて活動そのものができなくなるのではなかろうかと心配してしまう。

 福島原発で懸命に復旧作業をしている作業員の被爆許容量は当初は100ミリシーベルトだったが、これでは作業が進まないため被爆許容量を250ミリシーベルトに引き上げている。

 作業員の方は被爆しながら懸命に作業しているのだが、今回の事故を見て放射線被爆に耐えられる防護服の開発の急務を知った。
鉄や鉛ほど重くなく、かつ放射線を防ぐことができる物質があれば、それを防護服に装てんすることで放射線被爆を防ぐことが可能になる。

 私自身はこうした方面の知識は皆無だが、原発事故が発生した場合の最も有効な装備は完全に放射能を防御できる放射能防護服の開発であることだけは確かだとしみじみ思ってしまった。


注)私がこの記事を書いた後に、3号機で作業していた作業員が一度に180ミリシーベルトの被爆をした。 やはり効果的な防護服の開発は急務だ。なお作業員が一度の作業で被爆していい値は10ミリシーベルト。                     

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(23.3.23) 緊急提案 ブログ画面を東北・関東大震災の情報提供場所として解放いたします

緊急提案

関東・東北大震災にかかるブログをこの「おゆみ野四季の道」の画面で解放いたします。

以下の手順で情報を提供してください。

① このブログのメール送信機能(右側上部)を使用して記事と、写真等を送付してください。

② 記事が届き次第私が「おゆみ野四季の道」のブログに掲載いたします。

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(23.3.23) 東北関東大震災 最悪期は脱した 消防庁ハイパーレスキュー隊の活躍

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 「餅は餅屋か」つくづくそう思ってしまった。消火は消防庁が一番上手だということである。

 福島第一原発の大震災に伴う放射能漏れで政府東電も慌てふためき、自衛隊警視庁消防庁といったおよそ関係しそうな機関をすべて召集した。
何でもいい、誰でもいいから原発を爆発させるな
命令する政府も命令される自衛隊や警視庁、消防庁も発生している事象をまったく理解できていなかった。
放射能が撒き散らされている場所で何をどうするんですか????」

 東電からの報告は技術的でさっぱり要領を得ないので菅総理が怒りを爆発させ「腹を決めろ」と怒鳴ったが、それでもいっこうに事態は改善しない。
当初東電は福島第一原発を何とか復旧させてこのまま使用したかったし、政府はどうしても放射能漏れを抑えて原発事故を収束させたかったので認識が違った。

 この認識の相違は東電が原子炉が将来使用できなくなる海水の注入を嫌がり、一方政府は何があっても原発事故にならないように「海水だろうがなんだろうが、炉心を冷却しろ」との指示の相違となっていた。

 結局炉心の海水による冷却は東電がグダグダ言うので、自衛隊に命じて外からポンプ車で強制的に海水を注入することになった。
政府が直接命令できる機関は自衛隊しかない。
しかし圧力容器内の圧力が高いためこのポンプ車での注入では十分な成果が得られず、炉心の冷却は十分でない状態が続いている。

 それでも炉心冷却に一定の成果が有ったので政府も少し理性になってきた時に、今度は使用済み燃料棒が高温になって建屋水素爆発し始めてふたたびパニックになってしまった。
プールに水がないとなぜ早く報告しない」菅首相は慌てふためき、東電を怒鳴り散らした。

 プールの水が沸騰し燃料棒が溶け始め、水素が発生して酸素と結合して水素爆発が起こっている。
放射性物質が空気中にばら撒かれる。何でもいいからプールに水を注入して核分裂を抑えろ

 このときの狼狽振りは無理やり自衛隊のヘリコプターで水を散布させたり、警視庁の放水車で水を注入しようとしたことで分かる。
私も画面を見ていたがヘリコプターからの水は飛散し、放水車の水はそもそも4t程度でまったく約に立たない(プールを満杯にするには1000tの水がいる)。

 この放水は3号機に対して行われたのだが、この時期がこの原発事故で最高のクライマックスだった。なにしろ3号機はプルトニウムを原料にした原子炉だから、爆発したらチェルノブイリ並みの悲惨な状況になる。
情報に接することが近い人ほど危機感が強く、ある大手新聞社の報道員は家族を関西に避難させた。

 私もかなりナーバスになったが、「考えてみれば俺は64歳で放射能を浴びようが浴びまいが神様のお迎えが来ている年齢だ」と言うことを思い出して冷静さを装った。

 しかしここで救いの神が現れた。やはり「餅は餅屋」なのだ。
消防庁ハイパーレスキュー隊が投入した「屈折放水塔車」は22mの上空から連続して7時間その後延長)の放水を行い、最終的には4000t近くの海水をプールに注入した。
プールは1000tの容積だから3号機は水浸しになっているはずだ。
こうして燃料棒の溶融はすんでのとこで抑えることができた。

 将来「日本の最も長い日」という題名の映画が製作されるだろうが、この屈折放水塔車による3号機の封じ込めがクライマックスになることは間違いない。
私も3号機が水浸しになったのを見て心底安心した。
でもねえ、原発のような核分裂の崩壊を結局は水の放水という昔ながらの方法で収めるなんて不思議ね」これはおゆみ野の森の仲間のJUNJUN姉さんの言葉である。

 菅総理も「最悪は脱した」とようやく安堵のコメントを出していた。今までは国民の生死がかかっていたが、今はほうれん草等に付着した放射性物質による健康問題に移っている。
対応の危険度が一段階下がった感じだ。

 何はともあれ最悪期を脱したことは喜ばしい。これからは復興に向けて全力を投入できるだろう。

 

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(23.3.22) 日本発リーマン・ショックは回避されたのか?

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 世の中にこれほどの皮肉はない。日本が東北地方を中心に観測史上最大の大地震に襲われ、福島第一原発では放射能漏れで大騒ぎをしていた17日円が急騰して76円台になった。

 急落ではなく急騰したのである。「東日本がつぶれるかもしれない」と菅総理が悲鳴をあげていたそのときに市場では円買いが進むというパラドックスこそ、現在の世界経済が抱えているいびつさを象徴するものはない。

 円売りではなくなぜ円買いになるかとの技術的説明は「大手保険会社が震災に伴う保険金支払いのため、海外に保有していた資産を処分するので円高になり、それを当て込んでヘッジファンドが円高をしかけた」と言うものである。

 これは確かに技術的説明にはなっているが本質的説明になっていない。
本質的には「なぜ保険会社はかくも多くの資産を海外に持っているか?」と言うことだ。

 このことは何度も記載したのでこのブログの読者は承知していると思うが、日銀の行った金融緩和策の資金は国内に留まらず、ほとんどが新興国の株式や海外の原油や鉄鉱石や食料に投資されている。
日本国内にはまったくといっていいほど投資機会がないのだから、保険会社としては収益を上げるための苦肉の策だ。
稼ぐためには致し方ない。ただの資金を日銀が提供してくれているのだから大いに稼ごう

注)この投資は保険会社だけでなく、国内の金融機関、大企業、そしてヘッジファンド、個人の投資家が行っている。

 ところが最近この新興国を牽引とする世界経済の拡大はピークを打ったのではないかと懸念される予兆が随所に出始めた。一番大きな理由はインフレで、特に食料品価格と鉄鉱石等の原材料価格がリーマンショック前と同様に急騰し始めたからだ。

 おかげで新興国はインフレを抑えるために指標金利を上げたり、準備率を上げてインフレ退治に躍起となり、「8%の成長率がないと国内で不満が爆発する」といっていた中国でさえ、今後5年間の経済成長目標は7%だという。
それで国内は安定するのかい・・・」皮肉を言いたくなるがインフレには勝てない。

 中東各国ではエジプトチュニジア、そしてカダフィ大佐のリビアが食料価格高騰に伴うデモを端緒に次々に崩壊し始めた。
そして欧州中央銀行もこの4月からインフレ退治のため指標金利の引き上げを行う予定だ。

どうやら世界経済はこの辺がピークで、鉱物資源や食料の投機も手仕舞いの時期ではなかろうか・・・・・」市場がそう思っていたときに日本の東半分が崩壊するかも知れないということになり、パニックになった。

 こうなれば誰でも投機資金を回収したくなるのは当たり前だ。「今のうちなら利益が出るが遅れれば遅れるほどリーマン・ショックの二の舞になる」
怒涛のような資金回帰が進んでたちまちのうちに円高になってしまった。

注)食料品や鉄鉱石や原油に投資していた資金を回収して現金(ドル)でもっておく選択もあるが、日本の金融機関から資金を調達しているヘッジファンドは利息がかさむためあわてて返済に走る(返済は円)。
このときドルを売って円を購入するため円高になる。

 財務省はあわててG7の各国に泣きついて協調介入を依頼した。世界も日本発リーマンショックが発生したら大変だからこの協調介入に賛同する。
大震災で傷ついた友人の日本を助けよう」と大義名分は十分立つ。
おかげで円は82円台まで円安が進み、その後は80円台で推移している。

 さて今後の円の動向はどうなるだろうか。私の予想は世界経済が停滞局面に入れば投機資金が日本に回帰してくるので、円高傾向は収まらないと思っている。
当然日銀は懸命に円売りドル買いをするだろうが怒涛のような資金の返済を押し留めるほどの力は日銀にはないだろう。
どこかで協調介入の体制が崩れて、ジリジリと円高は進むのではなかろうか。


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(23.3.21) みずほ銀行のシステム障害 またか みずほ!!

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 これが東北関東大地震福島原発の火災の真っ最中でなかったら、間違いなく国内ニュースのトップを飾ったシステムトラブルが発生している。
みずほ銀行の勘定系システムの障害で、ATMが稼動せず、振込み決済処理もできない状態が15日から続いており、早くとも22日にならないと完全復旧しない。

注)19日の段階で78万件の未決済処理が残っている。

 ATMは自行の600のすべて、およびコンビニの約3万のATMの使用ができなくなっており、顧客はATMを利用した現金の引き出しができない。
そしてみずほ銀行に口座を持っている人だけでなく、みずほ銀行が主幹事の給与振込で他行に口座を持っている人も、給与が振り込まれないので引き落としができない。

 あまりのひどさにみずほ銀行も非を認めて、他行に口座を持っている人を含めて、カードか通帳をもって来て本人確認ができれば10万円を限度に窓口での引き出しを認める措置を取った。
みずほ銀行は「東北関東大震災発生時に、このような顧客の迷惑をかけるトラブルを発生させて申し訳ない」と平謝りに謝っているが、今度ばかりは国民も納得しないだろう。

なんでこんな大事な時にシステム障害を起こすのだ・・・・・・
原因はまだ明確になっていないが、震災に伴うある義捐金口座に「想定外のアクセス」が集中し、システムがダウンしてしまったのではないかと推定されている。

 そうした意味ではこのみずほ銀行のシステムトラブルも福島第一原発と同じような、「想定外のアクセス(津波)」に絶えられなかったということだ。
だがこのシステム障害が情けないのは、他のメガバンクの三菱東京UFJ三井住友もまったく問題が発生していないのだから、どうみてもみずほ銀行のシステムが脆弱だったとしかいいようがない。

 しかも魔の悪いことにみずほ銀行のシステムは2002年4月の合併時点で、今回と同様のATM、給与振込、口座自動振替のトラブルが発生して、金融庁から業務改善命令を受けている。

 その時のトラブルの原因は、3行の勘定系システムを残したままその上に一種のつなぎシステムを作ってつないだのだが、個々のシステムの詳細が分からずつないだために不具合が発生したものだった。

 みずほ銀行はこのシステム構造(3行の勘定系を残してつなぎシステムをその上に作る構造)が適切でないと反省し、2004年旧一勧の勘定系システムに統一して今日まで来たのだが、今回2002年とまったく同様のシステムトラブルが発生して、何のための統合だったか分からなくなってしまった。

 システム開発に携わった人は知っているが、システム開発者は設計時点で最大の取引件数を見込んで設計を行う。この取引件数を上回った場合はシステム対応が不可能になるという件数だが、それを常時モニターするようなことはしない。
考えられる最大の数字をとったのだから大丈夫だろう」と考えるからで、実際通常の金融取引ではこの最大値を越えることはない。

 しかし今回のような想定外の地震のあった後の、想定外の義援金が集中すると、システムの最大値を超えてしまいシステムダウンしてしまう。
その前に義援金口座のアクセスが最大値を越えそうだと予想できれば最大値を増やす措置を取るのだが、常にモニターしているわけでないのでそうしたことに気づかないのが普通だ。

注)あるいはモニターしていたかも知れないが、その場合は十分に余裕があったので油断していたのだろう。

 想定されているように、もし原因がこの一口座に取引が集中したことだとすれば、設計担当者は三菱東京UFJや三井住友の設計担当者より、将来取扱件数見込みを小さく想定していたことになる。
私の想像では一勧時代のシステムを採用した時、一口座あたりの最大取扱件数の修正をし忘れたか、若干の増加でよいと思っていたかのどちらかだ。

 いづれにしても初歩的なミスでひどい失態を犯してしまったのだから、金融庁からの業務改善命令が出されるのは確実で、みずほ銀行の頭取の責任は免れないだろう

 

 

 

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(23.3.20) 東北関東大震災  心温まる支援と我らの矜持

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 私は日頃からユニクロ柳井社長の言動には感心していたが、今回の東北関東大震災の被災者に対する義捐金の申し出にはほとほと感心してしまった。

 柳井氏個人で10億円、関係企業として3億円、従業員が1億円、それにユニクロの商品である防寒衣料ヒートテックを始めとする衣料品約7億円の援助をするというのだ。
この点について柳井氏個人は特段のコメントは述べておらず、「黙って寄付をする」のだそうだ。

 私は現在の日本の経営者の中で柳井氏ほど精神性の高い経営者を知らない。障害者を積極的に雇用したり、世界各国から平等に従業員を採用したり、そして何より良品質で安価な衣料品を私達に提供してくれている。

 一般に高額所得者は強欲なものだが、柳井氏に限って言えばその高額所得を私するよりも社会に還元することに熱心であり、それをさりげなく行っている。
今回の東北関東大地震で国民は一様に気持ちが落ち込んでおり、そうした中で柳井氏が積極的に被災者の支援に乗り出したことに私は涙ぐんでしまった。
他の企業も支援に熱心だが企業としての支援であり、柳井氏のように身銭を切っているわけでない。
柳井さん、ありがとう」心からそう思う。

 そして支援と言うことであれば、世界各国が日本の大震災に対し大規模な支援体制をとってくれたことに感動している。

 アメリカとは直前まで普天間基地の移設問題でメア国務省日本部長の「沖縄の人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人」と言う発言をめぐって、一触即発の関係にあった。
しかし今回の大地震ですぐに原子力空母ドナルド・レーガンを派遣して救援活動に乗り出してくれた。

 空母はそれ自体が一つの基地であり、あらゆる対応を独自に取れるという意味で最も頼りになる支援機関である。
さっそく海兵隊を中心に仙台空港の滑走路の修復作業に乗り出しており、空港が再開されれば多くの支援活動がスムーズに進められることは間違いない。

注)この飛行場をすぐ整備する手際のよさは米軍の優れたノウハウである。これによって太平洋戦争で日本軍は大苦戦に陥った。

 ロシアとは北方領土問題で非難合戦をしていたが、プーチン首相がすぐに日本の電力難解消のため液化天然ガスの供給量を増やしてくれた。
日本の電力不足は計画停電と言う形で日本経済を直撃しており、プーチン首相の心遣いにも感激してしまった。

 尖閣諸島問題でギクシャクしていた中国からも始めて災難救助隊が派遣されたし、他にニュージーランド、オーストラリア、ドイツ、スイス、フランス、タイ、トルコ、シンガポール等からも援助隊が来てくれている。

 人は災害に会うと気持ちがナーバスになるものだ。まして今回のような日本の観測史上最大の地震災害に会うと気持ちが打ちひしがれてしまう。
こうしたときに世界各地から差し伸べられた救援活動には、心から感謝の気持ちが沸き起こる。

 それと東北関東大震災の発生で対外的、対内的な政治休戦が行われたことは何より好ましい。私は民主党と自民党の国会内での足の引っ張り合いは、民主政治の危機だと思っていた。
些細な失敗をあげつらって相手を引きづり降ろす様はかつてのギリシャ政治の末期の衆愚政治そのものだった。

 こうした馬鹿げた国会討論が国難を前に停戦状態になり、菅総理も総理としてがんばっている。
福島第一原発の状況も漸く最悪期を脱しつつあり、被災者に対する救援活動も前進し始めた。

 先に明るさが見えてきたのだから、ここは日本人全員が歯を食いしばってのがんばりどころだ。
国難では有るが日本人が久しぶりに見せる一致団結した頑張りが何よりの励みだ。

 大地震にも原発事故からも立ち上がることができれば、つらい経験では有るが、それはそれとして人類の遺産になる。
他国で災害が発生しても「日本があれほどの被災から立ち直ったのだから、私達も立ち直れる」と思うようになる。

 だから今は人類史の壮大な実験だと思って歯を食いしばろう。我らの頑張りが新しい世界史を作り上げるのだから、そうした矜持をもってがんばりぬこう。




 

 

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(23.3.19) 東北関東大震災 政府はなぜ福島第一原発3号機にこだわるのか? 

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 今回の福島原発事故で私が一番分からないのは、一体どの原発が問題なのかわからないことだ。当初は稼働中の1号機から3号機までが問題で、4号機から6号機は点検中で稼働していないから全く問題がないといわれていた。

 ところが4号機で火災が発生し点検中でも使用済み燃料棒がプールに保管されているのでプールの水がなくなると非常に危険だということになってきた。
当初は原子炉内が問題だと言っていたのに、今は外のプールだという。しかしこのプールは1号機から6号機まで同じように備えられているのだから、問題はすべての原子炉で火災が発生する可能性があるはずだ。

 実際に4号機で火災が発生したのだが、その後の東電や政府の対応がよくわからない。現在は3号機が最も問題でここに空と陸地から懸命に放水作業をしている。しかし4号機だってからだき状態になっていることは同じだし、しばらく前までは最も問題なのは2号機といわれていた。

 2号機の圧力抑制室に穴があき、格納容器が損傷したので放射性物質が外部に漏れ出しているという説明だった。読売新聞の説明でも2号機が最も危険で、メルトダウン溶融)の一歩手前だとの説明になっている。

「なぜ3号機に東電も政府もこれほどこだわり、反対にあれほど危険だといわれていた2号機の対応より3号機の対応に集中するのだろうか」不思議に思ってしまった。

 考えられる理由は3号機の周りの放射線の値が最も高く、したがって最もからだきの状態になっているからだろうということだが、これも当初の発表では4号機からの放射性物質の漏れではないかといわれていた。
3号機か4号機か発生場所に疑義があるのに、東電も政府も3号機にかかりっぱなしだ

 この理由は社民党の福島みずほ議員赤旗が言っているように、この3号機がプルサーマル発電をしていることだろう。プルサーマルとは簡単にいえばプルトニウムを使用した発電で、通常の原発がウランを使用しているのとは異なる。

 このプルトニウムは天然には存在せず、ウランを燃やすことによる廃棄物に含まれているのだが、それを再処理するとプルトニウムを主原料とする核燃料になり、MOXと呼ばれている。

 プルトニウムはこのように夢のような燃料であり、特にウランを外国に依存する日本にとって絶対の切り札といわれてきた。
ただしこの夢のような燃料の最大の欠点はプルトニウムが最も強い毒性を持った放射能物質だということだ。

 いままで恐れていた放射性物質はヨウ素131セシウム137だった。
ヨウ素131は口から吸い込むと喉に付着して甲状腺がんを起こすことで、チェルノブイリの子供たちの甲状腺がんはほとんどこれが原因となっている。
またセシウム137は半減期が30年と長いため。大量に吸い込むとじわじわと体をむしばみ最終的にはがんを発生して死亡するといわれてきた。

 今回問題になりそうなプルトニウムウランの約3倍の毒性があるといわれているが正確なことはわからない。はっきり言えることは人類が知っている毒性の中で最高の毒性をもっているということだけだ。

 だからこのプルトニウムが空気中の拡散すればチェルノブイリと同様な事故になるため、東電と政府が命がけの給水作業をしているのだと思う。

廃棄済み燃料棒は水の中に入ってさえいれば、温度が下がって問題はない
しかしからだきをしていると燃料棒の温度があがり、核分裂を始めてしまう。これを臨界というのだが、さらにそれに伴って爆発が発生すればプルトニウムが空気中に拡散される。

 われわれ日本人はともあれ東電や自衛隊や機動隊による決死の消火活動を応援して水がプールや圧力容器に注入され、最悪な事態の沈火にこぎつけるように願うしかない。

 それとこうした時はたとえ問題が発生しても大騒ぎをしないことだ。問題は3号機にあるのだから3号機の様子をじっくり観察すればいい。

 一番重要な情報は風向きであり、風が海に向かって吹いている限りは問題がない。次に重要な情報は放射線量の値を正確にウォッチしておくことで自然界にも放射線はいくらでもあるのだから人体に対する本当の影響がいくらの放射線量かを知っておく必要がある。

 それと放射性核物質は花粉に似ていて、マスクやゴーグルで防ぐことはできるし洗い流せば簡単に落ちてしまう。さらに一番のポイントは被爆しないことで、問題が発生した時は絶対に外に出ず、家を核シェルターと思って閉じこもっていればいい(完全に防ぐことはできないが外部の10分の1程度のレベルになる

 それにこれは私のような老人の心構えだが、そもそも放射線を浴びようが浴びまいがすでにがん年齢に達しているのだから寿命だと割り切ることだ。
そうした意味で若い人や子供たちの健康維持こそが最も大事な取り組みになるのだから、医療チームが子供や若者中心に医療を施していても「俺を先に治療してくれ」なんて言わないことだろう。

  

 

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(23.3.18) 東北関東大震災  東京電力スポークスマンの重要性

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注)このブログは一旦17日にリリースしましたが、記事を差し替えたためにあらためて18日にリリースするものです。


 毎日NHKのテレビに釘付けになって福島第一原発の事故の発表を見るたびに、スポークスマンの重要性をひしひしと感じてしまった。
東京電力のスポークスマンの発表方法がまったくつたないのだ

 第一何を言っているのか分からないような声でボソボソしゃべる。聞こえないのは耳の悪い私だけかと一瞬思ったが、耳のいいかみさんも聞こえないといっていたのだからこれは相当ひどい。
それに集団で座ってしゃべる形式は日本独特のものだが、これは止めるべきだ。発表者の責任の所在が分からなくなるからで、「これは君が説明して」なんて上司と思われる人が部下を指名しているようでは上司の能力が疑われる。

 日本でも政治家はこの点ではるかに進んでいて枝野官房長官なんかは実に堂々と受け答えをして海外のスポークスマンに引けを取らない。
私が日頃から感心しているのは中国の外務省の女性報道官で、眼鏡をきらりと光らせ背筋を伸ばして尖閣諸島沖での中国漁船当て逃げ事件は「すべて日本側に責任がある」と言い放っていた。

 報道官にとって重要なことを列挙すると以下の通りだ。

① たったままで姿勢を正してしゃべる(座るとマイクに向かって猫背になりおろおろした感じになる

② 報道官は一人とする(
何人も席に座ってこれはお前、これはあなたなんてやっているようでは全体の把握を誰もしていないことがばれる

③ 声は明瞭にしゃべる(
ボソボソしゃべるのは最低で、何も言っていないのと同じだからそれだけで報道官の資質を問われる

④ 書類を見直したり、誰かに聞いたりしてはいけない(
報道官は全体を把握して出てきているとの前提で質問者は質問をするので、分からなければ「分からない」と言うか、枝野官房長官のように同じ回答を繰り返す)

⑤ 質問には丁寧に答えるか、最初から受ける質問の数を明言しおく(
枝野官房長官は辛抱強く回答をしているが、質問者もくだらない質問をしたり繰り返しの質問をすることが多い

 上記のような態度で対応すれば、災害実態を正確に伝えられて、いらない憶測を防ぐことができる。
今回の東京電力のスポークスマンの資質について、普段は沈着冷静で人の非難をできるだけ抑えているブロガー、梅爺閑話の梅爺さんが以下のように述べていた。

東京電力のスポークスマンとしてテレビに出てくる人たちは、記者の質問にも的確に答えられずにしどろもどろしてるわけですから、明らかに『当事者能力』を欠いているとしか梅爺には思えません。

 そうでなければ『お茶を濁してこい』と誰かに命令されて出てきたとしか思えませんが、それにしては演技不足です。

梅爺がもし東京電力の経営者なら、恥をさらし続けることに耐えられず、即刻体制や人材を変えるように指示するでしょう

と言っていたので思わず笑ってしまった。そのくらい東京電力のスポークスマンの能力は低い。

 この件について清掃仲間の小太郎姉さんも「普段東京電力は地域独占で殿様商売をしていて、人に頭を下げることがないから人に説明することができず横柄なのよ」と手厳しい指摘をしていた。

 しかし福島第一原発の事故については世界を揺るがすような事故で世界中の人が注目しており、大げさでなく日本経済の運命を左右する発言をする立場にあるのだから、報道官は世界に向けて報道しているという矜持をもって報道してほしいものだ。

注)市場は現在日本発リーマンショックが発生するか否か固唾を飲んで見守っている。すでに東京市場は暴落しており、これがアジア市場にも広がっている。資金は株式から逃げ出して貴金属や現金の保有に移っている

 


 

 

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(23.3.17) 東北関東大震災 今度は市場がパニックだ

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 大震災の後の福島第一原発の事故がいっこうに収束しないのを見て、世界の市場がパニックを起こし始めた。
この大地震が発生するまでは、世界経済のアキレス腱はヨーロッパ経済でギリシャアイルランドポルトガルが取りざたされていたが、今は日本が世界経済のアキレス腱になっている。

 ギリシャやアイルランドと日本の最大の違いは日本経済の大きさで、世界のGDPのほぼ9%程度を占めているのだから、まさに世界経済に対する激震となっている。

 東京市場の株価が一時8800円を割ってしまい、それにつられてニューヨークもアジア市場も軒並み大暴落を始めた。
株式や原油が下がり始めたのは前回のリーマンショックの教訓が生きているからで、世界経済が収縮すれば、そもそも原油も鉄鉱石もレアメタルもいらなくなるし穀物への投機も無駄になる。

 極めつけは円が暴騰を始めたことで、これは通常の常識の反対の動きをしている。日本経済がパニックになれば円が売られて円安になるというのが普通だが、どっこいその反対なのには理由がある。

 このブログに何回も記載したので読まれたことがあると思うが、日銀が行った金融緩和策は日本経済の建て直しにはまったくといっていいほど使用されず、もっぱら海外への投機資金として使われてきた
なにしろ日本に投資してもほとんど利益を期待できないのだから、このただの資金を使用して新興国の株式や石油や鉄鉱石や金に投資をして利鞘を稼いでいた。

 ところが日本発リーマンショックの可能性が取りざたされると、この投機資金が一斉に引き上げられて最も安全と見られる金(きん)と現金(ドルや円)に逃げ出した。
投機資金の逆流が猛烈な勢いで発生している。

注)円高のメカニズムは以下の通り。

円は国際通貨でないので一旦ドルに換えて新興国の株式等に投資される。この投機資金が回収されているのだが、そのままドルで手持ちしていていると金利がかさむ。
このため日本の金融機関に返済しようとするが、その時にドルを円に代えなけれらないので円買いが進み円高になる。


 前回のリーマンショックでは120円程度だった円が80円程度まで円高になったが、今回は82円程度で安定していた円が76円の戦後最安値を高進して70円程度に向かっている。
市場が日本経済に対する見方が弱気になればなるほど円高が進むとは皮肉だが、日本銀行がジャブジャブの資金を供給して投機資金を提供していたのだから仕方がない。

注)日銀が資金を供給する理由に輸出産業を支援するための円安誘導がある。いわゆる通貨を安くして輸出環境を整えようとしたのだが、82円程度で安定していたのはその効果だったといえる。今その効果が剥がれ落ちようとしている。

 世界から投機資金が引き上げられれば日本の金融緩和策も効果がなくなって日本に円資金が回帰するだけだ。輸出産業は一層の苦境に陥るから、日本から輸出産業が消える日が近づいてきた。
日本は輸出産業がなくなっても金持ち国だから利子や配当で食っていけるが、本当の意味で食っていける人は投資資金を持っている人だけだ。

注)かえって来た円資金は使用する場所がないので金融機関に退蔵される。

 果たして日本発のリーマンショックは発生するだろうか。ひとえに福島原発の今後の推移にかかっており、チェルノブイリ型の爆発が起これば間違いなく世界経済は奈落のそこに落ちることになる。


 

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(23.3.16) 東北関東大震災 パニック状態になってきた

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 ここ数日の千葉おゆみ野周辺の状況はパニック状態だ。私が食料買出しをしているジャスコ鎌取店では棚の半分が空っぽになってしまい、特にパン類やインスタント食品がすっかり消えてしまった。

 友達の情報では「朝一番に行くとパンも入手できる」とのことだが、大震災の前にあれほど溢れかえっていた商品が消え去ってしまう状況に驚いた。
四季の道ですれ違う主婦は買い物袋いっぱいに食料を運んでおり、「確かにこれではジャスコから商品がなくなるのは仕方ない」と思えるほどだ。

 さらにガソリンスタンドは自動車が長蛇の列を作って並んでおり、最初私は事故でもあって自動車が動けないのかと誤解した。
私はこのパニック状態を軽蔑し「少しおおげさじゃないか」と思っていたが、福島第一原発の第4号機の火災事故が発生したのをみてのんびりしていられなくなった。

 4号機は定期点検中の原子炉で大震災が起こっていたときは稼動していなかったのに、その原子炉で水素爆発に伴う火災が発生したと言う。
説明では使用済み核燃料の温度があがり水素を放出して酸素と結合し水素爆発を起こし、それが火災につながったという。
本当かい、休止中の原子炉はまったく問題ないと説明していたじゃないか・・・・
どうやら使用済み核燃料も冷却が必要で、冷却装置が壊れたため冷却できないようだ。次々に問題が発生し状況は悪化の一途だ。

こりゃ、まずいんじゃないか・・・・・もしかしたらチェルノブイリを想定した方がいいのではなかろうか・・・・・・・
気持ちがナーバスになってジャスコに飛び込んだ。もちろん主要な食料はとうになくなっており、あるのは菓子類やチョコレートだが、登山の時の食料調達を思い出して、約1週間は食いつなげる食料を確保した。

 品物を抱えて帰ってくると、かみさんがあきれて「こうした時人間の本性がでるのね」と言ったが、言われても無視した。
死ぬよりマシだ!!

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 福島原発は太平洋岸に設置されているので、上層の偏西風は西から東に流れており、基本的には放射能は太平洋側に拡散する。
しかし下層では暖かな日には南方からの風、寒い日は北方からの風が吹く。
いまはまだシベリアの高気圧が強い場合が多く海に向かって吹いているが、これが反対になったら事だ。

 放射能は一種の粒子で花粉と同じようなものだから、吸い込まないことと身体に付着させないことが大事だ。
ただし身体についても水で簡単に流し落とせるが、口から入り込んだ放射能は体内に蓄積し最も重大な被害をもたらす
だから家で静かに閉じこもって外気を入れなければ放射能被害は防ぐことができる。

もしもの時は1週間家に閉じこもって外出はしないようにしよう。そのうちに雨が降って大気中の放射能を押し流してくれるはずだ。食料も1週間は確保した」最悪を想定したリスク管理が済んだのでなんとなくほっとした。

 しかしこの原発事故と言うものは想定外が多すぎて次に何が起こってもおかしくないような状況だ。
昨日も書いたが日本人の原発に対する見方が劇的に変わりつつあり、私のような原発賛成派でも呆れ返るような事故の連続だ。
おそらく今回の事故が収束しても国民はすっかり原発に懲りて原発を容認しなくなるだろう。

 もちろん原発を許さなければ電力の約30%相当が失われて、国民生活も約3割がた収縮するのだが、「それでもいいから原発はやめろ」と国民が言うようになると思われる。

注)従来の原発反対派の最大の弱点は、「原発は反対だが生活水準は維持したい」というご都合主義だった。実際問題として電力の30%が原発で供給されていたのでとてもできない相談だったが、30%の生活水準の低下を容認するならば、確実に原発は廃棄できる。

 

 
 

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(23.3.15) 東北・関東大震災 東京電力の計画停電のダイチョンボ

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 菅総理が自ら率先して国民に要請した東京電力の計画停電はひどい空振りに終わってしまった。
東京電力管内を5つのブロックに分け、朝の6時20分から予定されていた計画停電は「各ブロックごとに3時間の停電を実施する」とアナウンスしたが、実際に停電になったのは第5ブロックの茨城県と静岡県の一部で、それも2時間の停電だった。

 この計画停電にあわせてJRと私鉄各社が路線の運行休止や間引き運転を実施したため、交通事情は大混乱に陥り実際に都心の事務所までたどり着けた人はおそらく半分もいなかったと思われる。

 このため企業活動も普段の月曜日の半分程度になったと想定され、必要な電力の需要量が東電の予想を大幅に下回ることになった。
現在東電が供給できる電力量は3300万キロワット、それに対し需要予想は4100万キロワットだったが、実際はこの需要予想を大幅に下回ったようだ。

 最大の理由はJRと私鉄各社が人員の運送量を大幅に絞ったせいだが、それ以外に家庭やオフィスで一斉に節電対応に取り組んだことも要因だろう。
なにしろ我が家でも電気製品をできるだけ使用しないことにし、炬燵や電気カーペットやいない部屋の電気を消しまくってしまった。
またパソコンの電源も使用しないときは落とす等実にこまめな節電に乗り出した。

 これだけ国民が熱心に節電をすれば電力需要が劇的に減少する。
おかげで東京電力は「狼少年」になってしまい、菅総理もその片棒をかついでしまったが、私はこれはこれで仕方がないと思っている

 普段は国民は電力、水道、ガスといったライフラインを好きなだけ使用して節約をしようなんて気持ちはほとんどない。だから今回の計画停電は「いったいどの程度電力が供給されれば国民生活が可能なのか」を調べる壮大な実験だったといえる。

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 実は私は東京電力の需要予測は常に過大ではないかと疑っていた。
日本ではありとあらゆる需要予測が過大に計算される傾向があり、乗客のいない飛行場や熊があそぶ高速道路や、渡り鳥が羽を休めるためだけのダムが作られてきた。

 そして電力会社の需要予測も国内GDPの伸びを過大に計算して不要な原子力発電所や火力発電所を作っているのではないかと疑っていたのである。

 今回福島の第一・第二原発や多くの火力発電所が操業を停止し、その結果3300万キロワットまで供給力が下がったのに、それでもほとんど計画停電をしないで乗り切ってしまった。
当初の需要予想4100万キロワットなどまったく必要としなかったことになる。
こりゃ、原発なんかなくても供給に支障がないじゃないか

 もっとも今日(14日)はJRや私鉄各社の協力で経済活動を普段の半分程度にした要因も大きいので、一日だけのデータで即断するのは早すぎるが、「需要予想は常に過大だ」と言う私の推定はかなり高い確率で当たりそうだ。

 「豊かな社会」とは「無駄な社会」と同義語だ。無駄に電気を使うことが生活レベルの向上だと思い、家中に床暖房を張り巡らしたり、家中の電気をつけたり、思いっきり派手なイルミネーションで城や橋を飾ったりしているが、本当はまったく必要のないことだ。

 無駄に無駄を重ねてGDPの底上げをしてきたが、今回の大地震で化けの皮がはがれたということだろう。
現在の経済は互いに無駄な出費をすることによって成り立っている。

 東京電力の計画停電のおかげで、本当に必要な電力の実態が明らかになりそうなのだから、これはこれで価値ある取り組みだったといえる。

注)かつてガルブレイスという経済学者が「ゆたかな社会」と言う本の中で、第2次世界大戦中にドイツの軍需産業が集積している都市を爆撃した例をあげていた。連合軍としては軍事産業の生産施設を破壊したつもりだったが、実際は軍事産業の生産量が上がってしまったという。
その都市にはバーやキャバレーやその他娯楽施設が山のようにあったため、爆撃でそうした施設が消失して働く場所がなくなったため軍事産業に住民をすべて動員できるようになったからだという。

「ゆたかな社会」には無駄が多いと言う例だが、私は笑って読んだ。ただしこの章はその後削られた。

(別件) カウンターの変更について

「おゆみ野四季の道」全体のカウンター数字を把握するために、「おゆみ野四季の道 新」のカウンターに従来のアクセス数を1万単位で加えることにしました。今回は60万件を加えております。なお、この加算は1ヶ月に1回、1万単位で行います。

 

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(23.3.14) 東北・関東大震災 日本人の心神喪失と人生観の変化

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 これほどの災害を目の当たりにすると人は人生観が変わってしまう。
おそらくこの災害の後で日本人は太平洋戦争でアメリカに敗戦したときと同じような心の喪失に見舞われるはずだ。

 この東北・関東大震災と銘打たれた大地震は、気象庁が発表を修正するたびに規模が拡大している。今日(13日)は地震の規模はM8.8でなくM9.0と修正された。あのインド洋大津波を引き起こしたスマトラ島沖大地震と同規模だったことになる。

 今回の大地震の一番の被害は津波によるものだが、三陸海岸沿岸にあった多くの都市が壊滅してしまった。
映像で見ると南三陸町気仙沼市で鉄筋コンクリートの建物を除いて木造家屋がすべて流失してしまった地域があることが分かる。
残っているのは木造家屋が有った土台のコンクリートだけだ。

 かつて私は古代に存在した多くの都市が一夜にして崩壊したというような説明を聞いて理解できなかったが、今回の大津波を見てその実態が分かった。
瓦礫だらけの場所では昔は人力だけだったので復旧はとても無理だし、住民の多くが死んでしまえばそもそも復旧をする人もいない。
それに昔は政府の援助などなかったから、残された人は餓死で死んだか他国に放浪するしかなかったことが分かる。
こうして都市は滅びるのか・・・・・・・・

 家屋を失い、親兄弟を失い、その他の財産を失えば人は人生観を変えることによってしか生き延びられない。
汝(なれ)や知る 都は野辺の 夕ひばり 上がるを見ても 落つる涙は」応仁の乱で廃墟となった京の都を歌ったものだが、「かつての屋敷のあった場所は今は野原になり、ひばりしかいない」という歌だ。
今回の震災で災害にあわれた人は同じような無常観を持つだろう。

 
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 さらに今一番問題になっているのは福島第一原発と第二原発で燃料棒を冷却する水がなくなって、炉心が融解し始めたことだ。
専門用語で溶融と言うのだが、原子炉は止めてもそれだけでは温度が下がらないので純粋の水で冷却し続けなくてはならない。

 ところが今回の大地震で冷却水を注入するモーターを回す電力の供給が途絶え、さらに発電所で用意してある自家発電機が故障してモーターを回すことができなくなってしまった。
自家用発電機はこうした時のために用意してあるのだろう!!!」叫びたくなるような不手際だがどうしようもない。

 そして福島第一原発の1号機の建屋(たてやが12日の午後3時ごろ大爆発を起こして消失してしまった。
私は原子炉についての知識がないので明確なことは分からないが、燃料棒の温度が上がりすぎて水素が発生し、それが通気構からもれて水素爆発した可能性が高いという。

 原子炉は何重にも防御壁があるのだが、建屋はその一番外側の防禦壁でこの中で水素爆発が発生したらしい。
政府の発表では原子炉格納容器は無事だと言っているが、かなり危険な状況になってきたことだけは確かだ。

 原発事故には8段階評価というものがあり、チェルノブイリは7、スリーマイルは5で今回の福島原発の建屋の爆発は4のレベルだといっているが、スリーマイルに近づいてきた感じだ。

 日本人の意識の変化にこの原発による電力供給に今後NOと言い始めることがありそうなことだ。
原発などなくていい」といいはじめることだ。
実際は原発による電力供給が全体の約30%達しているのだから、発生するであろう原発反対運動の影響は大きい。

 すでに今回の福島原発の停止や火力発電所の停止に伴って都内や千葉でも電力の供給制限が取り立たされている。電気の計画停電といって3時間程度電気が停止されるのだそうだ。
人々はこうした供給制限を当然のこととして受け入れ、電気の使用を差し控えるようになるだろう。

 これは人々の意識が「快適な生活より安全な生活」を求めるようになると言うことで、「電気がなくても原発事故よりマシだ」と思うことである。

 私が言う人生観の変化とはそのことで、アメリカの片田舎で18世紀の生活をしているアーミッシュのような人々にあこがれる人が多くなり、日本の20世紀的精神GDPを成長させて快適な生活をおくろうという意識)が終わるのではないかとの予感がするのだ。



 

  

 

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(23.3.13) 日本も我が家も大地震

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 日本を襲った大地震には心底驚いたが、実は我が家でも激震が走っていたのだ。先日(9日)かかってきた緊急電話には驚いた。
妹が心筋梗塞で東海大学病院に入院し緊急手術を受けたというのだ。
妹は62歳で確かに太ってはいたが心筋梗塞を起こすような年齢ではない。

 あわてふためいて八王子の東海大学病院に飛んで行った。
妹は横浜に住んでいるのだが、母親の看病のために八王子の実家に泊まり込んでいる。
母親は89歳で昨年の12月に肺に癌が見つかって約3ヵ月間入院していたのだが、病状に変化がないとの理由で1週間前自宅療養になった。
その母親を妹が泊まり込みで看護していた。

 当初は心筋梗塞になったのは母親のほうだと思ったが、妹と聞いて心底びっくりしてしまった。
幸いに妹は心筋梗塞になって病院に担ぎ込まれたのが4時間以内だったため、心臓動脈にカテーテルを差し込んで動脈を拡張し詰まっていた動脈に血液が再び通るようになり事なきを得た。

 主治医が手術中の映像を家族に見せ、手術結果の説明をしてくれたが、詰まっていた血管に再び血液が入り込んだ瞬間の映像には感動してしまった。
すごい、これで妹は助かったんだ」近代医術のすごさを見せつけられてしまった。

 妹のほうはこうして事なきを得たのだが、問題は母親の面倒を誰が見るかという段になって、はたと当惑した。
私の兄弟は3人で私、妹、弟である。弟と相談して私と弟が交互に面倒をみることになり、私が9日から泊まり込んでいる。
しかしこれがなかなかタフな仕事なのだ。

 母親は要介護1の認定を受けていて、介護士が週2回は訪問看護をしてくれる。だから私の役割はもっぱら毎日の食事作りなのだが、母親の唯一の楽しみは食べることで「わたしゃ、海のものが好きでさしみなんかいいねえ」なんていうので、もっぱら買い出しに近くのダイエーまで行くことになった。

 食欲は旺盛なんていうものでなく私以上に3度の食事を食べる.。コメとみそ汁は必須で、ウニのつくだ煮とワタミから取っているおかず、それと私が用意する刺身やそばや茶わん蒸しやイチゴをぺろりと平らげる。
母さん本当に癌なのかい????」こんな元気な患者は初めてだ。

 自分で室内なら歩くことができ、食事の支度もできそうだが「わたしゃ、大根の皮をむくのも息が切れてとてもできないよ・・・」なんていうのですべて私ががするようにしているのだが、実に口うるさいのだ。

手は洗ったかい、みそ汁を作るんだよ。ご飯がないじゃないか。ワタミの箱はよく洗って返さなきゃ、汚いね。イチゴを水洗いしてないじゃないか。茶わん蒸しをなぜ温めないの・・・・・・・・・

 母親は心に思ったことをそのまま口に出す性格で、これは私が子供のころからそうだった。
今でも覚えているのだが、私が小学生の5年か6年の頃、母親は私の顔をつくずく見ていったものだ。
お前の顔はなんて不細工なんだろうね・・・・・
以来これがトラウマになって若い時分は女性にまともに声をかけられなくなった。

母ちゃん、俺はすでに64歳で、社会人も立派に務めてきた老人だよ。小学生みたいな言い方を止めてくれないか」そう言いたいのだが、何しろ相手が癌患者だと思っているのでじっと耐えている。

 弟と一致した認識は「どうも妹が心筋梗塞になったのはこの母親の口うるささに1週間余りつきあったからではないか」ということだ。
母親は子供に対してはいくら命令してもよいとの固い信念を持っているので、顔を合わせていると何か命令されてしまう。

一番最初に○○病院に行って、それから○○薬局で薬をもらってきて、○○信金で金を下ろしてくるんだよ。ちゃんと受け取り書は持ったかい。そんなとこに入れたら危ないじゃないか。外から帰ったら庭に置いてある本箱を壊してゴミとして出せるようにして頂戴。最初は病院、本箱は後だよ・・・

 日本も私も激震に襲われ、今度は私が心筋梗塞になりそうだ。

 

 

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(23.3.12) 三陸沖・太平洋巨大地震 M8.8

 人生長い間生きていると何が起こるか分からないものだ。信じられないような経験をするとはこのことで観測史上最大のM8.8巨大地震に遭遇してしまった。

 もっとも私がいたのは実家のある八王子市で、たまたま浅川の土手をJOGしているときだった。
体が左右に揺れだして制御がきかなくなったので何とかまっすぐに走ろうとしたのに走ることができない。

しまった、とうとう脳梗塞か脳血栓になって頭がおかしくなってしまった。私がまともな意識を持っているのもこれが最後か・・・・・」なんて気持ちになって地面に座り込んだが、その時揺れているのは自分でなく地面だということに初めて気がついた。

 なんとも長い揺れで3分近く揺れていたが、ちょうどヨットで舟酔いしたのと同じような気分になった。普段地面は動かないものと思っているが実際は海面と同じように波打つものだ。

 この揺れは3分程度で収まったのでいつものようにJOGをして実家に帰ってテレビを見て驚愕した。
10mを超える津波が三陸海岸に押し寄せ、家も自動車もその他あらゆるものを津波が押し流している。

これじゃ,家にいた人や自動車の中にいた人はみんな死んでしまう・・・・
報道では死者と行方不明者を合わせて
1000人にのぼると言っているが、どう見ても死者の数はそれ以上に上るだろう。

私の千葉の家でも「本箱の本が散乱している」とかみさんが電話してきた。
関東大震災が起こることを恐れていたが、三陸沖のプレートの方が最初に崩壊してしまった。
距離にして400km、ずれは4m程度だという。
原子力発電所から放射能が漏れる可能性があると菅総理がヘリで飛び立っていった。

 日本は災害王国で、こうした場合の対応はニュージーランドのような災害小国の国より慣れてはいるが、こうした時こそ菅総理に頑張ってもらいたいと思う。

 

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(23.3.12) アメリカ版振り込め詐欺は日本のコピー

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 3月2日のNHK「きょうの世界」の特集は「アメリカ版振り込め詐欺の実態」だった。
この特集を見てしみじみ感じたのは「日本は振り込め詐欺の先進国で、アメリカではまだ初期の段階だ」と言うことだ。

 アメリカの振り込め詐欺は日本でも当初はやった「オレオレ詐欺」で、年寄り宅を狙って孫を装うもので、放映された例では「おばあちゃんの大好きな孫だよ」から始まっていた。

サムかい」なんていうと「今カナダにいて交通違反でつかまり、保釈金を支払わないと留置所に入れられるから、おばあちゃん、助けて」と大騒ぎをする。
そうしてこの例では保釈金として3200ドル(約26万円)をせしめられていたのだが、アメリカではこの種の詐欺にいとも簡単に引っかかるのだと言う。

 アメリカで実際にお金をせしめる手口は国際送金と言うシステムを利用することで、この国際送金の場合は銀行口座を開設する必要はなく、送付する金額と手数料を払って送金依頼をすると8桁の番号を窓口で教えてくれるのだと言う。

 この8桁の番号を送付先に知らせると受取人は国際送金の窓口で8桁の番号を示し、別途偽造された運転免許書サムという名前の免許書)を提示して3200ドルをせしめていた。

 アメリカのオレオレ詐欺の特色はこうした初歩的なもので、日本との違いは金額が相対的に少ないこと平均で40万円程)と、送金先がカナダのような外国であることだった。
このためアメリカでは警察がまともな捜査をせず(殺人事件等が多発しているので、こうした微罪は見向きもしないのと、外国がからむ事件なので国際協力が難しい)、ほとんどが泣き寝入りをしているか、詐欺にあったことすら気がつかないのだという。

 私がしみじみ思ったのは日本との相違だ。
日本の場合は金額が数百万単位であることが多く、大抵の場合は「会社の金を使い込んでこのままでは警察に逮捕される」と言うような理由か、「交通事故の示談金が必要」と言うような理由になっている。

 そして実際に数百万場合によっては一千万円単)の金が送金されるのだが、これは日本の年寄りが世界一金持ちだからだ。
日本の個人預金は1400兆円といわれているが、そのほとんどを年寄りが持っている。
この資金を巻き上げようと日本では詐欺集団が詐欺の手法に磨きをかけ、日本を世界最大の振り込め詐欺王国にした。

 さすがに日本では情報が行き渡って初歩的なオレオレ詐欺に引っかかる年寄りが少なくなったので、この初歩的な手法がアメリカに輸出されたのだという。

 日本が「振り込め詐欺王国だ」なんて言うのは少しも名誉ではないが、今そのノウハウが世界各地に伝播して、アメリカだけでなく韓国や中国でもこうした手口で金を巻き上げられる人が増えているのだそうだ。

 こうして振り込め詐欺のグローバルスタンダードは日本が確立したのだが、さすが年寄りの金持ち王国・日本と驚いてしまった。

この記事に関連するブログは以下の通り
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat40090319/index.html

 

 

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(23.3.11) 欧州中央銀行(ECB)のインフレ退治は成功するか?

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 ECBトリシェ総裁が「4月にも政策金利を0.25%利上げを行い、インフレ退治に乗り出す」とアナウンスしたため市場が色めき立っている。
すわ、金融引締めか!!!!」
さっそくユーロは利上げ期待で買いが進み、1ユーロ115円のユーロ高になった。

 トリシェ総裁が危機感を強めたのは、資源価格と食料品価格の高騰で、ユーロ圏全体でECBの物価上昇目安の2%を上回り、2月は2.4%になったことが原因だ。
まずい、インフレが許容範囲を越えてきた。このまま放置すればどこまでインフレが高進するか分からない

 ヨーロッパはドイツを筆頭にインフレに対しては敏感だ。
インフレが高進して各国で物価上昇反対デモが頻発すると経済が急速に冷え込む。

 だが今回のトリシェ総裁のインフレ対策は本気でインフレを押さえ込もうとする意欲にかけおり、単なるアナウンス効果を狙ったものにすぎない。
インフレを抑える手段としては① 政策金利の利上げと、② 資金供給量の圧縮があるが、後者については当面実施しないと明言しているからだ。
これではインフレ退治はとてもおぼつかない。

 理由は現在の資源価格や食料品価格の上昇は実需が増加したり供給が減少したのが主要な要因ではないからだ。
たしかに中国等の新興国が需要増加に拍車をかけているが、それ以上に世界に有余っている資金が投機に動いているからである。

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 リーマンショック前に投機資金を提供していたのは日本だけだったが、今回は日本では日銀が0.1%の資金を35兆円アメリカではFRBが1次・2次をあわせて180兆円規模、そして当のECBもギリシャ、アイルランド、、ポルトガル等の支援のためアメリカ並みの資金供給を行い、この資金が結果的に原油、金、鉄鉱石、小麦、大豆等に流れこんだ。少しでも逼迫感が出れば価格高騰は止まるところを知らない。

 しかもここに来てリビア情勢が原油価格の一層の上昇をもたらして、先物価格が106ドルまで高騰し、ドイルのガソリン価格は10%以上も上昇した。
この物価上昇を止めるには垂れ流し状態の資金供給を停止するしかないが、もしそんなことをすればギリシャ、アイルランド、ポルトガルと言ったユーロの弱い輪が資金不足に陥って崩壊する

 仕方なしにトルシェ総裁は1%の政策金利を1.25%にしようとしたものの、物価上昇が2%を越え、さらに3%をうかがおうとしているときに、0.25%の利上げでは何の意味もない。
しかし西欧、アメリカ、日本のなかで西欧はインフレを恐れて政策変更をしようとしている。

 11年はデフレからインフレに世界経済が大転換する年で、ECB、FRB、日銀が資金の垂れ流しをやめない限り、先進諸国も新興国も物価上昇に悩むだろう。

 物価上昇が限界を超えれば世界経済の新興国がらみの急成長にもストップがかかるが、本当の意味でストップがかかるのはECB、日銀、FRBが金融緩和策を止めて資金を引き上げるときだ

注)当面は原油、金、他の貴金属や穀物の価格上昇は続き、次のリーマン・ショックが発生するまでは狂乱物価となる可能性が高い。

注)新興国のうち中国はこの物価上昇に悩まされ始めている。公的発表では5%程度の上昇だが、実際はそれ以上で中国の下層階級の生活を直撃し始めた。

なお、本件と関連する記事は以下の通り
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat42159652/index.html

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(23.3.10) 縮む地方議会  議員のリストラは成功するか

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 日本の人口が減少に転じ、法人所得も個人所得も年を追って縮小してきたが、今までそうした動きに無関係にいた地方議会についに火の手が上がった。

 2月に実施された愛知県知事選、名古屋市長選、名古屋市議会のリコール河村前市長が率いる減税日本が圧勝したからである。
河村氏の主張は無駄な議員の定数の半減と議員報酬の半減、そして10%の市民税の減税である。

 地方議会は国政と異なり市長も市議会も直接住民投票によって選ばれるので、互いに同等の権限を持っているものとみなされてきた。
しかし実態は議会は首長の翼賛機関になることが多く、過去4年間を見ても66都道府県・政令都市の議会で首長の提出した条例案をまったく無修正で承認したのは約5割にのぼっている。

そんなら議会の存在意義がない。議員を半分に減らそう
河村市長はそう提案したが、どっこいこの時ばかりは議会が猛反発して条例を否決した。
あいつらは自分の身を守ることしかしない抵抗勢力だ
河村市長はほえ、住民も河村氏を応援したので名古屋市議会は後がなくなった。

 このように首長が議会の人員削減や報酬の削減に乗り出している自治体は、山口県防府市、大阪府柏原市、鹿児島県阿久根市が有る。
かって日本が右肩上がりの成長を遂げていた時期は、議員の数がいくら増えようと、議員報酬をお手盛りで増額しようと自治体の財政は耐えることができた。
金融機関もおおらかで自治体の要望に答えて融資や地方債の購入をしてくれた。

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 しかし日本は1990年頃を境に長期停滞局面に入り、企業の収益が減少し、それにつれて個人所得も減少し、一方社会保障費は毎年増加の一途をたどったものだから、自治体の財政は火の車になってしまった。
それでも地方債の発行が無限大に認められていたので、借金により資金繰りをつけていたが、財政健全化法の制定でその手も使えなくなった。

注)夕張市の倒産に驚いた総務省が策定したこの法律は、放漫財政により自治体を運営していた自治体財政を直撃した。

 自治体は建設業者の経営支援として公共工事を発注(当然見返りは政治献金と選挙運動の支援)し続けていたがそれもできなくなり、住民福祉が削れなければ後は公務員の削減と議員の削減しか手はなくなる。

 だが公務員の削減は首長と議会が歩調をあわせても、議員の削減だけは共同歩調と言うわけにはいかない。
議員に当選するために議員は血のにじむような努力をしており、住民のわがままも票に結びつく限り聞きとどけなければならない。
俺達は重要な公僕だ」議員がそう思うのは当然だ。

 しかし財政の約半分が借金による調達になるような地方自治体は倒産企業となんら変わりがない。倒産すれば役員も従業員も一斉に首を切られるのだから、準倒産状態の自治体もリストラに乗り出さなければならないのは企業と同じだ。

 今日本は急激に縮小し始めた。企業も個人も国も地方自治体も収縮している。たとえ議員がその地位の重要性を訴えても住民は議員を養うだけの所得がない。
地方議会は縮む以外に生き残るすべはなさそうだ。

本件と関連する記事は以下の通り。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat42801132/index.html

 

 

 

 

 

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(23.3.9) 大相撲を許してやろうじゃないか 八百長問題解決法

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 ここに来て大相撲の八百長問題は一層の広がりをみせ、携帯電話で足がついた竹縄親方(元春日錦)は「自分以外にも約40名の力士が八百長をしていた」と実名を挙げて特別調査委員会に証言した。

 そのほかにも元付け人と言う人が毎日新聞の取材で「取り組みの約半分が八百長で、自分もその交渉をやっていた」と証言した。
八百長の相場は通常は50万、横綱からの依頼は70万、三賞がかかる取り組みは100万と相場も明らかになっている。

 一方で放駒理事長は「八百長問題が解決しなければ本場所を開催しない」と明言しているため、いったいいつになったら本場所が開催されるのか分からなくなってきた。
調査をすればするほど八百長力士は増え、本当に徹底解明すると、白鵬以外の力士はすべて黒で白鵬の対戦相手がゼロになってしまいそうだ。

 もちろんこんな状態で大相撲を開催することは不可能なのだから、大相撲は自然消滅することになる。
放駒親方の言う徹底解明と大相撲の消滅は同義語だ

 しかしここで本当に考えてもらいたいことは、「大相撲をなくすことが日本の文化政策として果たして妥当かどうか」と言うことだ。
江戸時代から大相撲は広く行われており、日本のスポーツの中で最も伝統がある。
さらに大相撲は世界に広く知られた日本文化で、大相撲の海外興行は非常な人気を博しており、フランスのシラク元大統領は大相撲の熱心なファンだった。

 さすがにこのままでは春場所だけでなく夏場所も開催が危ぶまれる状態になって、横綱審議委員会鶴田委員長が動き出した。
夏場所を開催するためには、黒の力士は解雇、グレーの力士は2階級降格、そして星の売買の禁止条項の制定」を行うことで、ファンに謝罪し夏場所を開催しようと言うものだ。

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 私はこの鶴田委員長の提案に大賛成なのだが、問題は星の売買をした場合の罰則規定とそれをさせないための監視委員会の組織作りがキーポイントになると思われることだ。
罰則がゆるければいくらでも星の売買は継続するし、おかしな取り組みをすぐに指摘してグレーだと決定するレフリーの権限強化が必要だからだ。

注)八百長は絶対になくならないとの想定の基に、監視委員会にはサッカーのレフリー並みの権限を持たせなければならない。現在でも観察委員会があるが実際はまったく機能していない。

 鶴田委員長はさらに「金銭が絡むものは厳罰だが、人情相撲についてはどうかな、これは日本の文化だよ」と言った。
実際日本には本当の意味の競争を避け、業界や組織内部で波風を立てないために談合がしばしば行われている。

 公共工事の発注で談合が行われなかったことは少なく、また官庁の業界指導は実質的な官と民の談合だ。
サラリーマンなら会議の始まる前に主要なメンバーに事前説明を行っておいて会議でもめないような措置を日常的に行なう。

 鶴田委員長は「日本の文化」という言葉を使ったが、談合は飛鳥時代からの伝統で聖徳太子は「和をもって尊しとなす」と言っている。日本は昔から和国なのだ。
これほど談合がはびこっている中で、大相撲だけに清廉潔白さを求めるのはどだい無理と言うものだ。

 ここは大相撲の文化を残すために鶴田委員長の大人の判断をファンも支持するべきだと私は思う。

注)本件と関連の有る記事は以下の通り。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat31910858/index.html

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(23.3.8) 日本政治衰亡史 前原誠司外相の辞任

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 小泉長期政権が終わった後は、日本の政治は完全に衰亡期に入った。
安倍、福田、麻生と3代続いた自民党政権がそれぞれ1年あまりで崩壊し、国民はあきれて民主党政権を誕生させたが、こんどは鳩山政権は1年も持たず、菅政権も風前の灯だ。

 菅首相はそれでもやる気満々だがまったく展望が持てない。
予算関連法案はほとんど国会を通過できそうもないのだから、いくら予算案を通過させても絵に描いた餅だ。
そしてさらに菅政権を追い詰めたのが前原外相の政治資金規正法違反に伴う辞任である。

 これは自民党が前原外相の足をすくうために仕掛けた政治的スキャンダルであり、政治資金規正法違反の金額は25万円である。
この25万円は韓国籍の小さな焼き鳥屋の72歳の女性が「誠司ちゃんのことは昔から良く知ってたので、毎年5万円の政治献金をして応援してあげよう」と献金したものだった。

 これが外国人からの政治献金を禁止した政治資金規正法に違反したのだが、元々の規正法の趣旨は、アメリカ政府からの自民党に対する資金提供、かつてのソビエトロシアによる社会党に対する資金提供、それと同じく社民党に対する北朝鮮からの資金提供を念頭において制定されたものだった。

 日本の政治が外国の意志で押し曲げられないようにする趣旨は正しいが、今回の焼肉屋のおばちゃんの25万円の政治献金を念頭に置いたものでない。
だから規正法の本来の趣旨からすれば「事務的なミス」という前原外相の弁明は聞き届けてやるべきだった。

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 しかし自民党と民主党の足の引っ張り合いはほとんど国益を無視するほどになっており収拾がつかない。
外相を約半年程度で変えてしまっては、外国の外相との会談さえままならず、実際3月に行われる主要8カ国外相会議や4月の日米外相・防衛担当者会議、中国の楊外相との会談も中止か新米の外相が担当せざる得なくなる。

 これがどんなに国益に反するかはオバマ政権のクリントン国務長官の活躍や、ロシアのプーチン首相の活躍を見れば分かるだろう。
政治家は経験を積んで始めて政治家になれるのだから、これでは日本の政治家はいつまでたっても高校の生徒会のレベルを脱却できない。

注)クリントン氏は中国企業をダミーにして中国政府から闇献金を受けているし、プーチン氏は政敵をでっち上げ容疑で獄につないで石油利権を取り上げた。前原氏の交渉相手とはそういう人たちなのだ。

 私はこのブログでしばしば記載しているが「政治と金」は国際政治においては第一級の関心事ではない
たとえばアラブの強権国家の元首は数兆円規模の資産をネコババして海外の銀行に隠している。
25万円でなく数兆円規模だ。

 日本の近隣諸国は中国や北朝鮮のように国家の財産と個人の財産が不可分な状態が普通で、そうした国家と日本は渡り合っていかなくてはならない。
身奇麗なことは好ましい性格の一つだが、それ以上に国益を代表してタフに交渉できる政治家を日本は必要としている。

 なのに「ようやく外相らしくなった前原氏を辞任させ、25万円のために尖閣列島も北方領土も失なってもいいのか」と叫びたくなるような気持ちだ。

 何度も言うが身奇麗さは政治家の第一級の資質ではない。身奇麗さだけだったら高校の生徒会長のほうがはるかにましだ。
この現実に気がつかなければ日本の政治的衰亡はいつまでも続くだろう。

注)本件と関連するブログは以下の通り
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat41223322/index.html

 

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(23.3.7) 大膳野(だいぜんの)南貝塚の発掘調査  おゆみ野縄文文化の興亡

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(大膳野南貝塚の全景

 私がかねがね残念に思っていたことは、ここおゆみ野が昔から単なる野原で戦国時代の居城や戦場とはまったく無縁の場所だということだった。
江戸時代もここは雑草地で周囲の農民が共同の入会地として薪や牛の餌の草を求めていたところだから、なんとも歴史的華々しさがない。

注)近くに生実(小弓)城跡があるが、おゆみ野の街の外側になる。

名所旧跡と無関係でおゆみ野を宣伝することもできない」そう思っていたがこれがまったくの誤解であることが分かった。
この一帯は縄文時代には多くの人々が住んだ文化の中心地のひとつだったからだ。

 おゆみ野地区は今はUR都市機構によって平らな住宅地に変貌しているが、かつては小高い丘と谷津が入り組んだ変化に富んだ地形だった。
栗や胡桃も豊富でイノシシも多くいたし、さらに多くの貝を収穫することができた。

2336_001_2  (説明会の模様

 そうした場所の一つとして現在の農業試験場がある小高い丘の付近一帯に縄文前期から縄文後期5500年前から4000年まえまで)にかけて多くの縄文時代人が住んでいた住居跡が発掘された。
大膳野だいぜんの南貝塚で、ここから約20体の人骨や鹿やイノシシの獣骨が発見され、さらに漆喰で地面を固めた住居跡まで見つかり一躍脚光を浴びることになった。

 5日、ここ大膳野南貝塚の発掘現場を一般公開していると教えてくれたのは地区の情報に詳しいKさんで、KさんはNHKの地方版を見てこの情報を入手した。
3時まで説明会をしていますよ」さっそく自転車で出かけていった。

 私はこの発掘現場はJOGコースなのでよく知っていたが、いつもの住宅地を整備する前の形式的な発掘だろうぐらいに思っていた。
しかし今回の発見でこの地帯が縄文時代を代表する遺跡の一つになるかもしれないという事実に驚いた。
大発見」なのだ。

 この場所は村田川の支流に向かってなだらかに傾斜している南斜面で、夕方になると富士山が赤く染まって見えるビュウポイントの一つである。
発掘を担当した考古学者の一人が「縄文時代人はいつも富士山を眺めては日々の労働にいそしんでいたはずで、富士山がすきなのは日本人のDNAに刷り込まれた性格だ」と説明していた。

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発見された人骨

 私が特に感動したのは今から4000年前の埋葬された人骨が発掘現場で見ることができたことだ。
ほとんど現代人と変わらない体格の人骨が足を伸ばし、手を胸の前で組んで埋葬されていた。
通常人骨は酸性土壌では100年程度で土に帰るそうだが、ここは貝塚になっており貝殻がアルカリ性のためいつまでも人骨が残るのだという。

 この場所は当時は海から約3km程度奥まったところだったから、東京湾岸の貝塚としては海から最も離れている。
当時の縄文時代人はアサリを取りに集団で海まで行き、取ったアサリを村田川沿いに小型の船のようなもので引っ張ってここまで運んだのだろう」と説明者が言っていた。

 そのアサリのおかげで私は4000年前の人骨と対面できたのだが、NHKがかつて放映した西域楼蘭の皇女をみたような気持ちになってしまった。

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住居跡

 今まではおゆみ野の歴史性のなさにがっくりしていたが、今回の発掘調査結果を見て認識を新たにした。
ここは縄文時代は文化の中心地だったのだ。青森の三内丸山と同じじゃないか・・・
勝手に舞い上がってしまったが、自分が住んでいる場所にこうした遺跡が発見されると愛着心がますます高まってしまう。

注)縄文時代には多くの人が住んでいたのに、その後この地区は文明の中心から外れる。その最大の原因は農耕に適さないからで、村田川や養老川の河口付近に稲作を中心とする弥生文化が花開くとおゆみ野縄文文化は廃れた。

なお、本件と関連有るブログは以下の通り
http://yamazakijirou1.cocolog-nifty.com/oyuminoshikinomichi/cat43042375/index.html


 

 

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(23.3.6) 袖ヶ浦市 里山を歩く会の古道の整備

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(袖ヶ浦市久保田地区。里山を歩く会の住民が住んでいる場所

 袖ヶ浦市といえば東京湾に面した京葉工業地帯の只中に有る市で、石油コンビナートが立ち並んでいる所と思っていたが、それはこの市の一部でしかないことを始めて知った。

 先日千葉大園芸学部の学生のフィールドコラボレーションと言う授業(ボランティア団体に出かけていって一緒に作業をする授業)の受け入れ団体として知り合った袖ヶ浦市の「里山を歩く会」におゆみ野の森インストラクターSさん委員のKさんと私の3人で見学に行った。

 インストラクターのSさんが「とてもすばらしい活動場所で一見に値する」と推奨してくれたからである。
工業地帯に里山があるのだろうか???」と私は思っていたが、工業地帯のある場所は埋立地で元々の袖ヶ浦は低い山並み(丘陵)が海に迫っていた場所だった。

 そして「里山を歩く会」の住民が住んでいる久保田地区は海側だけが開けて、後の三方は山に囲まれた盆地状の場所だった。
会長のWさんの説明によると「袖ヶ浦の工業地帯に勤める人たちのために昭和40年代に開発された団地」だという。

 この時代に開発された団地はどこも高齢化の波に洗われているが、ここ久保田地区も同様な状態であるらしく、「里山を歩く会」の参加メンバーはかなり高齢化していた。
しかしその意気や若者のそれだった。

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里山を歩く会が整備している梅林

 取り巻く山並みのそば道を次々に草や蔓を払って整備して、この地区の人が山歩きを楽しくできるように階段や手すりまで作っていた。
私達も会長のWさんに案内されて歩いてみたが、驚くべきタフなコースで1周すると2時間程度かかる。
こんな低い山並みなのに、道は奥多摩並じゃないか・・・・・・

 かつて農家が健在だった頃は山頂付近に梅や柿や栗の果樹園を作っていたり、茶を栽培したりしたが高齢化と後継者不足と他により良い職場が確保されたためすっかり荒れ果て、かつての農道も果樹園も荒れるに任せていたらしい。

 その現状を見かねた久保田地区の住民(会員は56名)が10年ほど前からまず道の草刈を行って散歩道を整備し、地主の許可を得て荒れ果てていた果樹園を再生する活動を始めたという。

 私達が案内された梅園や柿園は下草が綺麗に刈り取られ、梅の花が満開だった。
いい場所でしょう」インストラクターのSさんが目を細めて私に言った。
Sさんはここの活動にもインストラクターとして関係している。

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子供が木登りをして遊ぶ場所。Sさんがチェックをしている

 さらに信じられないことには鎌倉街道を再整備したという。かつて鎌倉時代には鎌倉幕府と地方の御家人の所領を結ぶ街道が何本も整備されたのだが、その一つが袖ヶ浦から市原市を通って鎌倉に向かって伸びていたという。
かつて上総は鎌倉幕府きっての御家人、上総広常の地盤だったから「いざ鎌倉」のために道路が整備されていたのだろう。

 その鎌倉街道が雑草に覆われて道すら分からなくなっていたのを、ここ里山を歩く会のメンバーが約1km程度にわたって、草と蔓を払って鎌倉時代の道を再現していた。
すごいじゃないか」思わず声が出た。
ボランティア団体がここまでできるのだという見本のような場所だ。

 この場所を始めて知ったkさんも私も貴重な経験に感謝してかえって来た。

なお、本件と関連の有るブログは以下のURL参照。
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat30931010/index.html


 


 

 

 

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(23.3.5) 勝浦ビッグひな祭りに今年も行ってきた

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 この時期になると千葉県の勝浦市で開催されているひな祭りを見に行くことにしている。
勝浦ビックひな祭りといい、そもそもの始まりは「徳島県勝浦町で開催されていた『ビッグひな祭り』を東と西の勝浦で同時に開催しようとしたのが始まりで、当初は徳島県勝浦町から約7000体の雛人形を里子として譲り受けて開催した」ものだそうだ。
今年で11回目の開催になる。

 私が見学に行くのは今年で3回目で、昨年はかみさんと友達のKさんと一緒だったが、今年は一人で行くことにした。

 私の住んでいるおゆみ野から勝浦市までは約70km程度の距離にある。
まあ、今年は走っていってみるか朝6時に我が家をスタートした。
RUNの時速はだいたい7kmだから、10時間程度の距離だ。
勝浦までの道は短縮路があるはづだが、あいにく私は自動車に乗らないのでその道を知らない。

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 いつものように大多喜街道を大多喜方面に向かって走り出し、上総牛久から大多喜街道を外れて養老ラインで養老渓谷方面に向かった。
私はこの養老ラインがことのほか好きなのだ。

 12時ごろ養老渓谷駅に着いて、足湯で暖まっていたらすっかり走る気力がなえてしまった。走るときは休みなど入れないで一気呵成に走らないとこうなる。
まあ、いいか。ここまで40km程度走ったのだし、後は電車にしよう

 勝浦のビックひな祭りは毎年見ているのだが、今年は心なしか観客が少ない。2年前までは会場が勝浦市の中心街に集中していたが、昨年から主要な会場が郊外に移ったせいかも知れない。

 それでも遠見岬(とみさき)神社の石段のお雛様は相変わらず壮観だったし、また図書館の2階で開催されていたお雛様も面白かった。
しかしこの勝浦に来て毎年思うことは、まったく街が変わらずもしかしたら江戸時代のままのたたずまいを残しているのではないかと思われることだ。

 もちろんそれは大げさすぎる言い方だが、人口だけで言えばかつて3万人いた人口が、今では2万人になって首都圏では最も人口の少ない市になっている。

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 もっともこの街出身のKさんの話によると、郊外に電鉄会社が開発したヨーロッパを思わせる定住型別荘地が広がっており、スペインのような外国に家屋を求める決心がつかない人が好んで住んでいるのだという。

 確かに現状の市のままでは安楽死しそうな情勢なので、新たに別荘地としての展望を開こうとする意欲は買うべきだろう。
私は毎年ひな祭りを見せてもらっているし、ここで開催されるハーフマラソンに参加させてもらい恩義があるのだから、勝浦市のそうした新たな試みが成功することを祈りたい。

写真をWebにアップしました。
https://picasaweb.google.com/yamazakijirou0/2333?authkey=Gv1sRgCJvKn7SJydvM-AE#

本件と関連するブログは以下の通り
http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/cat43118986/index.html

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(23.3.4) クライストチャーチ大地震 日本の報道機関の意外な不評

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 ニュージーランドのクライストチャーチ2月22日に発生した直下型地震で日本人28名を含む約200名の行方不明者が出ている。
日本人のほとんどがクライストチャーチにある語学学校キングス・エジュケーションの学生で、この語学学校の有るCTVビルが跡形もなく崩壊したため、中に閉じ込められて犠牲になった。

 日本政府は早い段階から国際緊急援助隊66名を派遣し、このCTVビルに取り残された生存者の救出に全力を注いだが、地震発生後1週間以上たっても一名の生存者も発見できなかった。

 すでにニュージーランド当局も生存者の救出から遺体収容に方針を変更しており、日本の国際救助隊66名も帰還の途につき、代わって入ってきた第2陣の30名は、もっぱら遺体収容に当たるようだ。

 私は日本からこの地震のニュースを見ていて「日本の救助隊もよく努力しているのだな」と感心していたが、私のおゆみ野の森の友人Sさんが、私に意外な情報を教えてくれた。

 救助隊の活動は立派だが、それを報道する報道機関はごろつきのようなもので、ニュージーランドでいたく顰蹙を買っていると言うのだ。
うそだろう?????」と思ったのだが、Sさんによると、ニュージーランドの友人ガメさんTwitterで盛んに情報提供をしているという。

 ガメさんは昨年まで日本に暮らしていて、日本文学に詳しく日本語をほぼ日本人と同様に駆使できる人だという。
そのガメさんがクライストチャーチから日本語のTwitterでよこした情報では、警官に対する脅迫的態度で日本人記者が取材権限を剥奪されたのがその一例だという。

 日本からわざわざやってきたのに、街は非常事態宣言下で一般の人の立ち入りを禁止されているため報道関係者といえども崩壊現場に立ち入ることを禁止されたらしい。

 それでは映像も記事もかけないので警官に立ち入りを要請して押し問答になって警官の胸ぐらをつかみ暴力行為に及んで逮捕されたということらしい。
俺を誰だと思ってるんだ。日本の○○だぞ」と言う感じだったようだ。

 また遺族や救助関係者を含む全国民が2分間の黙祷をささげた時は、黙祷もせず映像を取りまくっていたのも顰蹙の一因になっているそうだ。
みんなが神聖な気持ちになっているときに、「おいそこどいて、泣いてる映像が撮れないじゃないか」なんてやってたらしい。

 そのほかにも許可なく病院に押しかけ突撃取材をした記者が逮捕されているという。
あれやこれやで日本人報道関係者の評判は地に落ち「これが日本人の国民性なのではないか」とニュージーランド人は思っているということだ。

 日本のジャーナリズムが日本では特権階級になっていて報道関係者といえば何でも許されるが、ここクライストチャーチのような19世紀を思わせる静かな町の住民には人の心を踏みにじるトンでもない行為に映っているようだ。

 確かに今回の地震では日本人の留学生28名が被害に巻き込まれたため、日本人が関係ない災害の時に比べてヒートアップしていることは分かる。
日本で待っている家族や関係者に、より正確な情報を提供しようとしてかなりヤバイ手段をとっていることも理解できる。

 しかしこの地震で被害があったのは日本人だけでなく語学学校には多くの中国人等もいたのだし、ニュージーランド人の被害も大きい。
報道機関の失態などは一般の報道機関が放映するはずはないが、今はTwitterで誰でも情報を入手できる時代なのだから、「最もひどいのは日本人」とは言われたくないものだ。

 以下にガメさんのTwitterのURLを記載しておきます。
http://twitter.com/#!/gamayauber

 

 

 

 

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(23.3.3) ブログのお引越し

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 ついに力尽きてしまった。「おゆみ野四季の道」の環境でブログを掲載し続けることがである。
私の使用しているココログフリー2GBまでの容量しかない。
写真を気持ちよく貼り付けていたらたちまち容量オーバーになってしまった。
1月30日のことである。

 その後は悪戦苦闘だった。この環境を維持するために古いブログを「おゆみ野四季の道 その2」に移して、ようやく空いた場所に新規に記事を貼り付ける毎日だった。
しかしこの作業が大変なのだ。
古い記事はもっぱら文字だけで、しかも文章が短いものが多かったから新しい写真を含む記事1つ掲載するために5~10個の古い記事を移設しなければならない。

 だいたい30分から40分程度、この移設作業に毎日とられてしまった。
最初のうちはそれでも「なんとかおゆみ野四季の道」を維持しようという気持ちが強かったが、この移設作業でひどい肩こりが始まった。しかも腱鞘炎まで出てきている。
痛い、たまらん・・・・・やはり、したくない作業を無理やりすると、身体と心が痛むのか」納得した。

 私が「おゆみ野四季の道」の環境にこだわったのは、カウンターの数字が分かれてしまうからで、全体の数字を把握するためにはそれぞれの環境のカウンターを足さなくてはならない。
せっかく100万アクセスを目指しているのに、ファイトがわかないじゃないか・・・・
それに読者に環境が変わって手間隙を取らせるのも心苦しい。

注)毎日のアクセス数でブログの順位が分かる。ブログが3つに分かれるとそれぞれに順位がついて合計の順位が分からない。

 しかしこの肩こりはあまりに激しく、今ではパソコンの前に座っただけで身体が緊張し肩こりが始まる。
さらに私はこの春に10日間程度の旅行を予定しているのだが、その書きだめをするために死にもの狂いで移設作業をしなければならない。
こりゃダメだ、一日だけでもくたびれきっているのに10日分は無理だ。移設作業は止めて新しい環境をつくろう・・・・・・」とうとう決心した。

 実はココログフリーは一人2GBまでの1環境しか許していないが、それをメールアドレスで識別しているので、メールアドレスが異なれば違った人と認識する
昔の郵便局の「お一人様1000万までの預け入れ可能」と同じで、子供の名前なんかで預け入れればいくらでも貯金できたのと同じだ。

 ついに決心して「おゆみ野四季の道 新」と言う環境をつくって、これからはこちらに記載することにした。
その結果私の「おゆみ野四季の道」は3つの環境に分かれてしまった。

① おゆみ野四季の道 新    23.3.3以降の記事

② おゆみ野四季の道       19.7.16~23.3.2までの記事 1340件

③ おゆみ野四季の道 その2  19.1.11~19.7.15までの記事 180件


 本当は一つの環境で作成したかったのだがいたし方がない。
もっとも環境が変わったのだから、今後はTwitterFacebookなんかの新しい技術との連動なんかも積極的に取り込もうという気になった。
気持ちを新たにしてがんばろう。

 デザインは同じにしたかったので、ようやくおゆみ野四季の道で使用しているテンプレートを見つけた。
しかし完全には同じでないので、しばらくは違和感があっても許していただきたい。

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