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(23.3.25) 東北関東大震災 本当に人体に影響がある放射能の値はいくらか?

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 昨今の政府の報道の中で最も分かりづらいのが、野菜の出荷制限摂取制限の発表である。
主として福島県産のほうれん草のような葉物野菜とブロッコリーに対して出されている。
政府発表では「暫定の規制値を越えたため、食べたり飲んだりすることを控えるように」といった後で、「現在の値程度では人体に影響が直ちに出ることはない」と必ず付け加えている。

注)出荷制限は生産者に対し、摂取制限は消費者に対して出される。

 聞いたほうは前者の情報だけが耳に残るから、市場では福島県の野菜類はまったく売れなくなり、茨城、栃木、群馬の野菜や牛乳にも影響が広がりだした。
さらに今日(23日)東京との一部の水道水についても暫定値を越えた放射能物質が検出されたので幼児に限って水道水を飲まないようにと政府は発表したが「ただし他に水がなければ飲んでもすぐに影響は出ない」と付け足した。

 私達が知りたいのは「本当に人体に影響を与える値を超えているのかどうか」と言うことだが、専門家は「暫定の規制値は余裕を持って設定されているのだから騒がないように」と言う。

 とても不思議な気持ちがする。この暫定の規制値は、たとえば1年間1Lの牛乳を飲み続ければ、人が一年間に自然被爆する量に等しいのだそうだ。
ほうれん草も小松菜も同じようにして規制値が出されている。
自然被爆量は2.4ミリシーベルトだから、加算すればおそらくこの値になるのだろう。

注)2.4シーベルト ÷ 365日 =0.0066シーベルト(6.6マイクロシーベルト)。したがって6.6マイクロシーベルトの牛乳を毎日飲めば危険ということになる。

 この自然被爆量の2.4ミリシーベルトをどう評価するかだが、今まで人類がこの程度の被爆は1年間浴びても問題なく生存し続けてきた値なので、生存にとって問題がないと判断された値のようだ。

 一方で福島原発で現在回復作業をしている人たちの最大の被爆可能量は250ミリシーベルトだから、自然被爆量の約100倍までは被爆しても良いということになっている。
この作業員に認められている被爆量と食物の放射線量の値の間には100倍の差がある。

注)250ミリシーベルトは合計値で一度の作業で被爆していい値は10ミリシーベルト

 危険といわれる値の計算に100倍もバッファーが有っていいのだろうか。さらに言えばCTスキャン1回約7ミリシーベルトの放射線を浴びるのだが、これは食物の暫定規制値の約3倍だ。
しかも食物のほうは年間の加算で、一方CTスキャンは1回だから、放射性物質の半減期を考慮すれば食物のほうがかなり厳しい値といえる。

 明らかにCTスキャンのほうが大きな被爆量だと思うが、CTスキャンは良くてなぜその3分の1の野菜はいけないのだろうか。

 もともとシーベルトと言う値は、1時間当たり人間がどの程度の放射線を浴びれば致死量になるかの値で、通常10シーベルトといわれている。
あくまでも1時間当たりの放射線量で、これを長期間浴びて累積してどうこう言う値ではない。

 この短期(1時間)の数値を1年間という長期の数字に置き換えて、逆算して暫定値ができているのだが、本当にそのような計算の仕方でいいのだろうか。

 私の率直な感度はこの野菜や牛乳の暫定規制値は厳しすぎて本当は人体にまったくといっていいほど影響がないのに、大騒ぎをしているのではないかと疑っている。

 もしそうなら福島県や茨城県の農家は政府が決めた大げさな数値の犠牲者といえるのだが、どうもそんな感じがしてならない。

 

 

 

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コメント

いつもこちらのブログにて金融関連の記事を勉強させていただいております。原発に関して参考までにリンクを送ります。

ホウレンソウについて
http://takedanet.com/

防護服について
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html

(山崎) リンクをありがとうございます。参考にさせていただきます。

投稿: X | 2011年3月26日 (土) 11時55分

低線量域の被曝の影響は、よくわかっていません。
専門家が集まって結論がなかなかでないということです。

そのため、国際機関の間でも見解に相違があります。

たとえ1mSvの被曝でも人体に影響がないとは言えないと考えている団体も多く、かなり低い確率ですが、影響があると見なしている国が多いように思います。
そして、どの程度の確率までを許容範囲とするか、これまた科学者ごとに見解が異なることが、私たちにとってわかりにくくなっている理由ではないでしょうか?

暫定基準は、汚染された水や食品を1年間摂取したとき、5mSvの被曝を見込んでいる値です。
(これを10~20mSvまで緩和しようという動きがあります)
国際的な規格として、コーデックスガイドラインがありますが、これは1mSv/年間の被曝までしか許容していません。
両方とも、放射能汚染事故用(最初の1年目)の基準であって平時のものではありません。

なお、250mSvは、緊急事態の値で、長期的には必ずしも安全とは言えない値です。
http://www.bbc.co.uk/news/health-12722435

また、CTスキャンは医療行為ゆえに許されている値であって、癌などの発病確率は上がると考えられていて、これも安全ではありません。

少なくとも今回の事故は、政府や学者が基準の甘い団体の数値を採用しなければ、国民がパニックになりかねないと考える程度には大事故ということだと思います。

投稿: X | 2011年4月 4日 (月) 10時14分

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