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(23.3.24) 東北関東大震災 完全な放射能防護服の必要性について

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 福島第一原発の事故発生以来、日本中が原子力発電の専門家になってしまった。
それまでは聞いたことも見たこともない原子炉の圧力容器や格納容器の構造や、使用済み核燃料のプールについて知悉しているし、シーベルトと言う1時間にそれ以上被爆すると人が死ぬ単位(7~10シーベルト)を誰もが日常会話で使用している。

 私が今一番注目しているのは「放射能防護服」についてで、よく映画で原子炉の事故があったときに作業員がすっぽりとそれを着て作業するあの服のことである。

 今までまったく誤解していたが私は防護服を着てさえいれば放射能被害を完全に防ぐことができて、被爆した現場で何時間でも作業が可能だと思っていた。
しかしこの防護服は放射性物質を身体に付着させることや口から吸い込むことを防ぐだけで、放射性物質が放出する放射線に対してはほとんど効果のないことを知った。

注)原発の従業員は今回の事故が起こるまではこうした服を着ていなかった。通常の作業服を脱いでよく水洗いし、自身もシャワーで放射性物質を落とすほうが効果的だといわれていた。

 放射線の種類はα波、β波、γ波と中性子線があって、それぞれ物体を通過する能力が異なる。α波は紙でも遮断でき、β波はアルミ、γ波は鉄板や鉛版、そして中性子線は30cm以上のコンクリートや水でなければ遮断できない。

注)胃のレントゲン写真を撮るときはレントゲン技術者は部屋の外から操作するが、レントゲン室と操作室の間は厚いコンクリートで壁で仕切られている。

 通常防護服はα線は完全に、β線は防護服にアルミを装丁すれば防ぐことができ、一方γ線や中性子線は鉄板やコンクリートを着るわけにいかないので防ぐことができない
自衛隊のヘリコプターが原子炉上空で水を放出したときはパイロットの座席の下に鉛の板を敷いてγ波を防いでいた。

 最も問題になるのが中性子線でこれは核分裂をする時に発生するのだが、今回の原発事故では微量の中性子線が発生しているだけに留まっている。

 今回の事故をきっかけに放射能防護服に対する需要が一気に高まっているらしい。インターネットなどで検索すると5万円前後防護服が販売されているが、実際は放射線は防げないので高い防護服としっかりした雨合羽とマスクの組み合わせとさして効果は変わりがない

 最もアメリカ軍が貸与してくれた放射能防護服はかなり放射線を防ぐ能力があるらしいが、防護服に鉛を入れすぎると重たくて活動そのものができなくなるのではなかろうかと心配してしまう。

 福島原発で懸命に復旧作業をしている作業員の被爆許容量は当初は100ミリシーベルトだったが、これでは作業が進まないため被爆許容量を250ミリシーベルトに引き上げている。

 作業員の方は被爆しながら懸命に作業しているのだが、今回の事故を見て放射線被爆に耐えられる防護服の開発の急務を知った。
鉄や鉛ほど重くなく、かつ放射線を防ぐことができる物質があれば、それを防護服に装てんすることで放射線被爆を防ぐことが可能になる。

 私自身はこうした方面の知識は皆無だが、原発事故が発生した場合の最も有効な装備は完全に放射能を防御できる放射能防護服の開発であることだけは確かだとしみじみ思ってしまった。


注)私がこの記事を書いた後に、3号機で作業していた作業員が一度に180ミリシーベルトの被爆をした。 やはり効果的な防護服の開発は急務だ。なお作業員が一度の作業で被爆していい値は10ミリシーベルト。                     

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コメント

<放射線防護服の開発について>

突然の訪問を失礼します。

小生も放射線防護服がこの世に無いのが不思議で、なんとかならないものかと思っています。
今朝日課の早朝五時半からの散歩をしながら、ふとひらめいたのが放射線が水素の多い水により防げるということを利用して、燃料棒ではなく人間を水で覆ったスーツはできないものかと思ったのです。( ̄Д ̄;;

イメージとしては潜水服のようなものです。このスーツに水を注入し酸素ボンベを背負って作業をするというわけです。
当然、相当の重量になりますがそれを補助するのが介護ロボット(例えばHAL)で、この二つの技術のコラボで高汚染のエリアでも安全に軽作業は可能じゃないかと思ったのです。
http://www.cyberdyne.jp/robotsuithal/index.html

アメリカでは軍事用のアシストロボなども研究されているようです。日本でもちょっとお金をかけ改造すれば短時間にできるんじゃないかと思いますが。
毎日の作業員の方たちの被ばく量と遅々として進まない現地調査把握にいら立っている一人として思いつきました。

小生、還暦を過ぎた文化系の素人でくだらないひらめきかもしれませんが投稿させていただきました。( ^ω^ )

(山崎)面白い発想を聞かせていただき感謝いたします。

投稿: gaschan | 2011年5月21日 (土) 16時38分

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