(30.2.24) コーチの時代 優秀なコーチがメダリストをつくる

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何事にも先達はあらまほしきことなり」といったのは徒然草の兼好法師だが、今回の平昌オリンピックを見てその感を深くした。
この場合先達とはコーチのことだが、優秀なコーチの指導を受けた選手はメダルに次々に輝いているが、そうでない選手はあえなく敗退することが多い。

 例えば男子のフイギユアスケートで羽生選手が金メダルをとったが、このコーチはカナダ人のブライアン・オーサー氏だ。ブライアン氏は同時に3位になったスペインのフェルナンデス選手のコーチも務めているから教え子が一位と三位に入賞したことになる。
ブライアン氏は過去に韓国の女子金メダリストのキム・ヨナ氏も指導しているから、「彼が指導すれば必ず金メダル」との評価が定まったようなものだ。

 また今回はスピードスケート女子の活躍が目を見張るがこのコーチはオランダ人のヨハン・デビット氏だ。デビット氏がオランダ流の指導法を持ち込んで体調管理までうるさく指導したおかげで女子団体追い抜きパシュート)ではデビット氏の母国のオランダ勢を蹴散らしてしまった。
世界でも瞠目されたこの快挙は夏のオリンピックの男子400リレーで日本が二位に入賞した快挙に匹敵する。
また、女子カーリングでは世界4強まで上り詰めており、私などスキップ(主将)の藤澤選手の一挙手に手に汗を握って見入ったものだ。
この女子カーリングが強化されたのはカナダ人のリンドコーチの指導のたまものだ。
金メダルの陰には必ず優秀なコーチあり」といった状況になっている。

 一方で今回の競技ではスキー男子ジャンプなどのかつて世界をリードした競技が全く振るわなかった。これなどは日本式の指導法に固執しているためで次のオリンピックに向けて、ジャンプ最強国のコーチを招聘して指導法を変えない限り復活は難しいとしみじみ感じてしまった。
勿論日本にも優秀なコーチはいて、例えば冬の競技ではないが女子マラソンの小出監督などはメダリストを何人も輩出しているし、水泳の平井コーチも日本水泳界が世界で戦えるレベルに引き上げることに成功している。
だからどこの国籍のコーチであろうと、日本がオリンピックで活躍するためには世界の最強国のコーチを招いて指導を仰ぐのが適切で、そうしない限りメダルに届くことはない。

 話は異なるがコーチの重要性は勉強の世界でもいえて、いかに優秀なコーチにつくかでその子供の一生が決まるといっていい。特に高校生レベルになると理解しなければならないレベルが格段に増加するのだが普通の子供は何をどの程度理解したらいいのかさっぱりわからないものだ。
たとえば現在の高校の英語教育では相も変わらない文法授業が花盛りだが、こうした知識は実社会では全く必要ないもので(アメリカ人が文法を意識して会話しているなど聞いたこともない)、一方で会話力や聞き取り力(コミュニケーション能力)こそが英語を学ぶキーになっている。

 また国文法や古文法も国語教師にとって生徒をいじめる格好の手段だが、こうした知識も本来不要なものだ。学校教育は一世代古い手法のままだが何が必要な知識で何が不要かを明確に教えて必要な知識習得に邁進させるのもコーチの仕事だ。
特に大学受験を控えている場合は希望校に受かる科目の強化が必要になり、捨てるものは捨てることが必要で何でも学べばよいというようなものではない。
限られた時間内に必要最低限の知識を効率よく習得させるにはかなりのスキルが必要だが、コーチがいないと何をどうしたらよいか途方に暮れる。
何事も先達はあらまほしきことなれ」だ。

注)学校の教師はギルド制に守られており、教師がいるからその教師のための勉強を強いている。何度も言うが英文法や国文法や古文法に異常なほど力を入れるのは教師の飯の種を確保するためだ。

 


 

 

 

 

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(30.2.20) これほどまでに人間性溢れたスケーターがいたとは・・・・・・・小平奈緒選手

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 これは人間の完成度の違いかとしみじみ思ってしまった。平昌オリンピック女子500mスピードスケートで金メダルをとった小平奈緒選手のことである。
小平選手が日本を代表するスケーターの一人だとは知っていたが、人間性においても金メダルに匹敵する優れた人物だということは知らなかった。

 このところ私はオリンピック放送にくぎ付けになっており、当然この小平選手が出場した女子500mもライブで見ていたが、小平選手が36秒台の好タイムでトップに躍り出たとき、思わず万歳などといってはしゃいでしまった。
しかし当の小平選手の態度は全く異なっていた。まだ残り二組があったのだが、はしゃぐ日本応援団の人々に手を唇に当てて「まだ騒いではいけません。あとの走者の邪魔になります」と自制を促していた。

 そして小平選手の最大のライバルで過去オリンピック2連覇を達成していた韓国の李相花選手が次に走ったのだが小平選手のタイムに及ばず銀メダルとなり、思わず李相花選手は泣き崩れていた。韓国民の期待を一身に背負い金メダル確実といわれた李相花選手の敗北は自身にとっても韓国民にとってひどい落胆だったことは容易に想像できる。

 しかし私が驚いたのは泣き崩れていた李相花選手に小平選手が近づき肩をそっと抱いて「私はあなたを尊敬しているよ。とても立派なスケートだった」という趣旨の話を耳元でしていたことだ。
信じられないような敗者に対するいたわりであり、こうしたことを自然といえる人は少ない。
李相花選手はその言葉で元気づけられたことが映像を見ていてもわかった。
小平選手の態度がいかに立派かということは、例えばスノーボードの選手などを見ているとわかる。勝つと勝手にはしゃぎまわってカメラの前でベロを出したり、レンズに顔を押し付けてキスをしている。スノーボードはもともとは遊びから発達した競技でいまだにガキの遊びのレベルであることがわかるが、小平選手にこうした態度とは180度ことなる人間性の完成度を見た思いだった。

 小平選手は31歳だそうだが、私のように72歳になろうとしている人間よりはるかに優れたた人物で、世界最速のスケーターだけでなく世界で最も優れた人間性を持った人の一人であることを証明している。
世の中にはこれほど優れた人物がいたのか・・・・・・・・・」驚きだ。
羽生選手のすがすがしい態度も素敵だったが、小平選手の心の奥の深さには日本人の誇りといっていい態度が見られた。

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(30.2.13) 子供を教えて6年たった。これが最後の社会にたいするご奉公になりそうだ。

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 私が子供に勉強を教え始めて早や6年が経過しようとしている。その間教えた生徒数は13名で、今も3名の子供の教育指導を行っている。
当初は中学生を対象にしていたが今は教えていた子供が高校生になったので高校生まで教えるようになった。まさか大学の受験指導までするようになるとは思いもよらなかった。

 私はこの教育指導をボランティアとして始めたので、当初は全く授業料をとらなかった。しかし教えていくうちにおおくの参考書や試験問題集を買い込んだり、それに何より半日は準備のための勉強をする必要があり、さすがに無料というわけにはいかなくなった。今はコストに見合う程度の指導料をもらっているが、一般の塾の数分の1程度の金額にとどめている。

 今は中学生1名、高校生2名で中学生は今年高校受験なので、このままいくと来年度は高校生だけになってしまう。
中学生の場合は英数国理社のすべての科目を教えているが、高校受験科目がこの5科目で一科目100点平均だからまんべんなく点を取らないと高校に受からない。
当初は数学と英語だけでいいと思っていたが、「そういうわけにいかないのか・・・」と思って今は、その子供が苦手とする科目ならば何でも教えるようにしている。

 すでに6年たち中学の勉強内容については知悉してしまったので今では何でもないように指導できるが、当初は参考書と首っ引きで悪戦苦闘したものだ。我が家の本箱にはその悪戦苦闘の歴史を物語る参考書や問題集があふれかえっている。
今は高校生に教える方が多くなっており、こちらはすべての教科というわけにはいかない。数学に関しては現役のころから趣味として勉強してきたので指導できるのだが、英語などは読む以外はさっぱりで文法などと言われるとパニックになってしまう。
しかも高校英語は相も変わらない文法英語と来ているので、「これじゃ明治以来の教育そのままではないか。話すこともきくこともできない英語を教えてどうするんだ」と恨めしく思ってしまう。

 当初高校生には「数学しか教えん」などといっていたのだが、「先生、どうしても化学の計算問題が解けないのです。それに生物や地学も計算問題が難しくて・・・・・」などといわれてしまえば知らん顔もできないので、昨年から化学や生物や地学や物理の問題集を解くようにしている。
ほぼ半年間のトレーニングで、どうやら高校の基礎科目化学基礎、生物基礎等といって1年間で学べる範囲)の知識は得ることができた。
やれやれこれでセンター試験の基礎科目なら何とか教えられそうになってきた・・・・」少しほっとしている。

 老人になってしみじみ思うことは「私が高校時代に良い教育指導者(コーチ)に恵まれていたら、今とは全く異なった人生を歩んでいたろうに・・・・・」ということだ。
正直に話すのはつらいのだが、高校生の時は数学や物理や化学といった科目が全く理解できなかった。もし適切な指導者がいて私を導いてくれたら、あんなにも理科系の科目で悩むことはなかっただろうが、家が貧しかったこともあり塾にも行けず、また家庭教師など高根の花でひたすら一人で悩んでいたものだ。
私が通った高校はその地区では著名な進学校だったが、私はその中での劣等生だった。

 人生の最後になってかつての私のような悩みを持つ子供を一人でも救おうと教育指導をしているが、数学やその他の科目でもほんのちょっとした手助けで子供はどんな科目でも理解できるものだ。
私は社会人としては並みの銀行員で生涯を過ごしてしまい、社会にたいする貢献はほとんど皆無だったが、人生の最後の最後に少しでも社会に役立つ仕事ができて神様に申し開きができそうなのが救いだ。

(30.2.20追加)

 指導していた中学生が希望校に入学した。3年間見てきた子だけに感激もひとしおだ。
少し希望校に入るには学力が足りなかったところがあり、昨年の12月からはほぼ毎日マンツーマンで指導してきたかいがあった。
これで中学生の生徒はいなくなり、今後は高校生3名を指導することになる。大学受験を次は目指すので毎日予備校の教師並みに自己トレーニングに励んでいる。


 

 

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(30.2.11) 文大統領の左翼的幻想 俺の力で南北朝鮮の平和は達成される!!

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 左翼とは幻想を食べて生きている人々の集団を言うのだが、世界史の中では1990年前後のソビエト体制の崩壊によって歴史的審判が下されている。
21世紀に入り左翼であることはシーラカンスと同じでまれな存在になったが、隣の韓国ではそのシーラカンスが政権を握り北のやくざ国家にしきりに媚を売っている。

 韓国の文大統領は20世紀左翼の生き残りで、時代錯誤政権の典型だが何しろ北朝鮮を愛してやまない人だ。平昌オリンピックに北朝鮮の選手団と応援団が参加し、さらに金正恩氏の妹までやってきたので舞い上がってしまった。
南北の融和はこの俺が達成し、歴史的な大統領になる

 北朝鮮は外交が一枚岩だから韓国よりはるかに得意だ。かつてのソビエト外交のような硬軟取り混ぜた外交攻勢で文大統領を翻弄している。
北朝鮮の外交団は金正恩氏の親書を携え、文大統領に「平城にきて平和の話し合いをしよう」とボールを投げてきた。
勿論文大統領は平城に行きたくてしょうがないから、来韓中のアメリカペンス副大統領に「ねえ,平城にいっていいかしら。平和の話し合いをするのだから許してくれる」と打診したが、ペンス氏からは「北朝鮮が核開発を放棄しない限り話し合いなどしてはならない」とぴしゃりと念を押された。
それでも文大統領は未練があったので「じゃあ、ペンスさん、金正恩さんの妹にあってみたら。とても魅惑的な人ですよ」と誘ってみたが、こちらもぴしゃりと断られた。

  文大統領は北朝鮮が好きでたまらない左翼人間だから、北朝鮮がすることはすべて正義と栄光に満ちた行為で、一方自由主義陣営資本主義陣営)などは北朝鮮が核兵器で一撃のもとに抹殺すべき存在と思っている。
平城に行ったらジョンウンちゃんと共同宣言をだし、北朝鮮の核開発とミサイル開発は防衛のための当然の権利だといい、南北朝鮮は融和の中で互いの存在を認め合ったと宣言しよう」夢にまで見た栄光のシーンだ。

 文大統領の本音は北朝鮮の核開発が日本とアメリカに向けられている限り望ましいことで「ジョンウンちゃん、早く原爆を日本に落として従軍慰安婦の恨みを晴らしてちょうだい。その代り韓国は北朝鮮の経済支援を全面的に行うよ」と言いたいのだ。
文大統領の幻想ゆえに日本が地上から消え去るべき存在なのは迷惑な話だが、元々左翼とはそうして時代を誤る存在だからどうしようもない。

 一方今回の平昌オリンピックを利用した北朝鮮の平和攻勢は実に素晴らしく、応援団の女性の美しさについ見とれてしまい、特に文大統領などは北朝鮮外交団との記念撮影では「僕の背広のボタンはかかっているかしら、チュアんとした姿勢をとっているかしら・・・・」と一番はしゃぎ精神が不安定になっていることが映像からも見て取れた。

 もともと左翼は現状認識を赤い色眼鏡で見るために常に過つのだが、日本でも今から50年程前に左翼の時代があったからあまり偉そうなことは言えず、当時文大統領と同じ精神構造を持った日本人が浜の真砂ほどいた。
私が学生時代、私の左翼の友達は「山崎、社会主義体制は過渡期でじきに共産主義体制に移る。その時は人民は欲しいものを欲しいだけ得ることができる夢の様な世界になる」といつも言っていた。
しかしその欲しいものを生産をする人間がいて、その人間は搾取されているのではないかい」と反論すると「山崎、お前は馬鹿か。生産力は十分だといっただろう。なぜ搾取があるんだ。共産党宣言を読め」などと恫喝されたものだ。

 文大統領が北朝鮮に取り込まれるのは時間の問題となっている。朴前大統領は中国の妾になるといって中国との関係強化を図ったが、文大統領はジョンウンちゃんと兄弟になりたいようだ。日本は北朝鮮が韓国と図って日本を核攻撃することを念頭にアメリカと共同で防衛を強化する以外に対処のしようがないようだ。

 

 

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(30.2.6) 投機経済の終焉 株式も仮想通貨も高級マンションもついに値下がりに転じた

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 投機経済
の転換点が迫ってきたようだ。その兆候はいたるところで見られる。
アメリカではニューヨークダウが史上最高値のピークの26000ドル前後から、ここ数日急激に低下傾向を示して、現在は24000ドルと2000ドルも低下してしまった
日本の日経平均はこれにつられて、24000円から21000円とこちらも3000円近く低下している。 

 一方投機経済の主役に躍り出た仮想通貨に至っては、ビットコインが昨年12月の1ビットコイン220万円から現在は70万円を切ってしまった3分の1まで低下したのだからジェットコースター並みだ。しかもこの値下がり傾向は日を追って激しくなり、最近では一体どこまで落ちれば落ち着くのだろうかといった様相だ。
また都内の高級マンションなどもぱったり売れ行きが落ちてしまい、株式、高級マンション、仮想通貨といった投機三羽ガラスに木枯しが吹きすさんでいる。

 ここにきて投機経済の終焉が明らかになってきたのは、投機経済を支えていたアメリカFRBが資産の回収を始めたからだ。リーマンショック後約500兆円にふくらんだFRB資産(半分はサブプライムローン債券)を昨年の10月以降毎月1兆円規模で圧縮し、今年の9月までにその規模を月5兆円規模まで拡大するという。
一方ECBヨーロッパ中央銀行)は量的緩和策の買い入れ資産の規模をひところの8兆円規模から4兆円規模に圧縮している。一人日銀のみが相も変わらず毎月8兆円程度の資金の垂れ流しをしているが、世界の流れは明らかに金融緩和の収束に向かっている。
かくして3つの資金水道の蛇口のうち一つは完全に止まり、もう一つは水量が半分になり、いまだに水量が豊富なのは日銀水道局だけになっている。

 投機経済は将来の見込みで動くから当然のことにこの金融緩和の終焉を取引に織り込むことになる。
どうやらFRBは本気で資金の回収を始めたから、株式の値上がりもこの辺がピークだろう。今のうちに収益を確定して勝ち逃げをしよう・・・・・・・
投機筋は完全にベアになり、しかもアメリカの株式と日本の株式は連動しているから、ニューヨーク株が下がれば当然日経平均も下がる(ニューヨークダウが下がればもちろん全世界規模で株価は下がる)。

 21世紀は通常の意味での経済成長は先進国では終わってしまった。消費財も生産財も有り余るほど生産されこれ以上の資産は持っても仕方がない程になっている
こうした中でなお成長を演出するには投機財の価格を上げるしか方法はなく、実際そのためにアメリカ、EU、日本の経済当局は金融緩和策を継続してきた。
しかしその金融緩和策は貧富の差が拡大して社会の安定を揺るがすから、いつまでも継続できない。
貧富の差がもっとも開いたアメリカでまず金融緩和策が停止され、EU、日本が後に続くのは時間の問題になってきた。

注)21世紀の経済が投機経済であることは前にも記載した
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2018/01/post-2.html

 アメリカではトランプ政権が意外にも国民の支持を得ているのは、貧しく取り残されたプア・ホワイトの救済(工場をアメリカに戻すという思想)を目指しているからで、投機経済のマイナス面の修正思想があるからだ。
何度も同じことを言って恐縮だが、人間足るを知って生きるべきでいつまでも欲望を追うのは、まるでシシュポスの神話のように無駄な努力に思われる。
耳を澄ませば投機経済終焉の足音が聞こえ、金融緩和策の限界を物語っていることがわかる。

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(30.2.4) 大学入試試験問題作成では予備校講師が最高という現実

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 このところ京都大学や大阪大学といった日本を代表する大学で入試問題の出題ミスが続いている。
最近になって両大学とも試験のミスを認め、京都大学は17名、大阪大学は30名の追加入学を認めて陳謝した。
このミスの出題については昨年の早い段階から予備校の講師や高校教諭から出題ミスの指摘があったが、断固としてそのミスを認めてこなかった。
予備校講師ごときに崇高な大学教授が作成した問題にケチをつけられてたまるか」といったところだろうが、何度も指摘されて1年たった今年になり「どうやっても白を切ることは不可能だ。ミスを認めよう」ということになったようだ。

 大学の中では順番に入学試験問題の作成担当が回ってくるようだが、教授間ではすこぶる評判が悪い。
高校の授業内容なんて知らないし、こちらは研究も授業もしなくてはならないのに、なんで私が問題の作成担当になるんだ
ちょうど町内会の役員のようにみんな逃げ回っているが、「順番であるなら致し方ない」と最後は担当を引き受けているようだ。

 しかしいやいやながらの仕事のためどうしてもミスが出てしまうし、同僚にチェックをしてもらっても同僚もまともなチェックをしてくれないから、自身で10回以上もチェックするのだが自分のミスを自分で発見することは難しい。
しかもミスが判明すれば社会的に袋叩きだし責任問題にもなるので、「なんて俺は運が悪いのだろう」と思いながら問題の作成を行っている。

 私立大学などではとっくに自身で問題作成をすることをあきらめた大学が多く、予備校の講師に問題作成と採点を依頼しているが、さすがに国立大学では 「なんだこの大学は入試問題も作れないのか」などと悪評が立つのを恐れて自身で問題作成をしている。

 しかし大学入試問題の作成では予備校の講師が一番で大学教授など及びもつかないノウハウを持っているからとても競争にならない。
文部科学省も思い余って、「すぐに模範解答例を公表して予備校の講師にチェックしてもらえ」と、大学の権威を逆なでするような通達を出した。

注)国立大学で模範解答例をすぐに出すのは4割程度で京大も阪大も模範解答例を出していない。

 私も高校生に数学を教えているからよくわかるのだが、高校の参考書作成では予備校の講師(あるいは講師経験者)の参考書がもっともすぐれている。
馬場敬之とか坂田アキラとか細野真宏といったスターがいて、こうしたスターが書いた参考書で受験勉強すれば確実に望んだ大学に入れるのだから大したものだ。
書き方には共通の特色があって、誰でも理解できるように細かな注意書きがされていて、数学の低能児でも理解可能なようになっている。
かつては大学教授が作成した参考書が幅を利かしていた時期があったが、こうした参考書の多くは「この程度を知らんでどうする」といった態度で記述されているから高校生からそっぽを向かれるようになった。

 もはや大学受験問題に関しては予備校の講師にかなう大学教授など皆無になりつつある。国立大学も白旗を上げて私立大学のように問題を予備校講師に作ってもらうか、あるいは文部科学省の言うようにすぐに模範解答を公表し、予備校の講師や高校教諭の厳しいチェックを受ける以外に公正な大学入試試験を行えないところまで追い込まれてしまった。 
どこの世界にも下克上というものがあり、権威だけで国立大学の大学入試問題作成を乗り切るには京大も阪大も失敗してしまったようだ。

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(30.2.1) 相も変わらぬ日銀の金融緩和策 消費者物価2%は絶対に達成できない。

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 日本銀行の黒田総裁が「消費者物価が年率2%まで上昇しない限り、金融緩和はやめない」と明言しているが、これは半永久的に金融緩和を継続するといっていることに等しい。
日本の消費者物価はバブル崩壊の1990年ごろからほとんど上昇をせず、黒田氏が日銀総裁になってからの5年間でも1%前後の推移で来ている。

 卸売物価はもう少しドラスティックで天然資源価格の上昇下降で推移するが、こちらも平均すればほぼ0%前後だ。
黒田日銀が毎年80兆円規模で資金を市場にばらまき、ゼロ金利政策を継続してもさっぱり消費者物価も卸売物価も上昇しない。

 原因はいくら金融緩和をしてもこうした資金は消費財市場にも生産財市場にも向かわず、もっぱら株式や都市のマンションや仮想通貨の市場に流れているからで、実際こうした投機市場での物価の値上がりは著しい。
黒田日銀総裁が就任した5年前は株価は9000円前後だったが、今では24000円前後になり、年率換算で約50%ずつ上昇したことになる。
東京都心部マンション価格の5年前は平均で3500万円程度だったものがいまは6000万円前後だから、こちらも年率で35%程度の値上がりだ
仮想通貨についてはほぼ天文学的数字になっている。

 消費者物価が上昇しないのは日本の人口が減少に転じなおかつ老人ばかりになっているからで、これでは消費財が売れるはずがない。
また卸売物価については日本の多くの輸出産業が海外に進出してしまっているため、生産財の需要が低迷しているからで、こちらも工場減(人口減と同様)の影響といえる。

 投機財物価この概念は山崎経済研究所の山崎所長が提唱しているもの)は黒田日銀総裁の金融緩和の恩恵を受けて、とどまるところを知らないくらい上昇しているのだから、黒田総裁の金融政策は(実際は)大成功といっていい。
最もこうした投機財市場で恩恵を受けている人は、証券会社や投資家といった一部の人に限られるから、富める人と貧乏人のひどい富の偏在が発生している。
日本よりこの傾向が強いアメリカでは1%の人が99%富を独占しているといわれているが、投機経済の下では必ずそうした傾向が現れる。

 簡単に言えば先進国の経済成長とは投機部門の経済成長で、それ以外の分野の成長は日本ではバブル崩壊以降完全に止まってしまった。
この投機経済についての評価は「それでも成長しているのだからいいではないか」という意見と「そんなばかばかしいことで成長を演出するのはもうやめるべきだ」との意見に分かれている。

 私は安倍総理を応援しているので、このばかばかしいほどの投機経済政策に目をつぶってきたが、しかしこれは麻薬と同じで切れると禁断症状がだんだんと激しくなる。
アメリカもEUもこの政策のマイナス面に気が付き、金融緩和策を止めようとしているが、一人黒田日銀だけは止めようとしない。
もはや「政策目標を消費者物価の2%上昇に置く」こと自体、金融緩和策の政策目標としては不適切で、山崎所長の言う投機財物価に置けば、すでに効果は十分に表れているのだから、この程度で金融緩和策を停止しないといけない。
そうしないと富の偏在問題が表面化して国内世論が分裂することは間違いないからだ。

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(30.1.28) 仮想通貨激震 しかしこれはこれから始まる序曲に過ぎない

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 やはりと言おうか当然と言おうか、仮想通貨の世界で激震が走っている。仮想通貨取引業者としては大手のコインチェックに不正アクセスがあり、約580億円が不正に引き出されて雲散霧消してしまった。
被害にあった仮想通貨はネムというのだが、被害にあった顧客は約26万人だそうで、会社は自己資金によって弁済すると鎮静化に躍起となっている。

 通常こうした事件が発生すると顧客は一斉に取引の解約に走り、新規取引は皆無になるから会社がいくら弁済しようとしても資金繰りに窮して結果的には倒産してしまう。
約4年前にビットコインを扱っていた大手のマウントゴックスが同じように不正アクセスで倒産したが、その時の被害総額は約480億円だったから非常に類似した事件といっていい。

 仮想通貨の取引所とは公的な取引所があるわけでなく、各会社のコンピュータシステムが取引所だから、そのセキュリティーの水準で取引所の信頼が決まる。
今回のコインチェックについては顧客の資産を別システムで管理せず、インターネットに接続された取引システムの中にあったというから、この取引システムが破られればすぐさま資金の流失が行われてしまう。

 当社は今回流失したネムという仮想通貨を含めて顧客の資産を別システムで管理するシステム開発を行っていたというが、実際どの程度まで本気だったかは不明だ。
こうした二重になるシステム投資は会社にとって利益を生まない止む負えない投資だから、「できうれば二重投資はしたくない」と考えるのが普通だ。

 特にこの会社は利便性を重視していたから、取引システムと顧客資産管理システム間で二重チェックになるセキュリティーを設定することに躊躇していたはずで、ハッカーから見れば「カモ葱」に見えていたことは間違いない。
前回のマウントゴックスにせよ今回のコインチェックにしろ、ハッカーから見たらやすやすとハッキングができ、しかも一回で500億円前後がぬすめるのだから、「濡れ手に粟よ。仮想通貨が広まれば広まるほどぬすみがいがあるわ・・・・・・」という感じだ。

 私は前にも述べたが安易なセキュリティーで保護されている仮想通貨の投機行為をすることに反対で、特に老人がこの取引を始めることは絶対にやめた方がいい。
考えてみてほしい。老人は神様のお迎えを待っている存在で、その時までの生活費が確保されているならば金儲けの必要性はない。
しかも老人は医療費や介護費といった医療関係費以外は必要最低限度で全く支障がないのだから金儲けを考えること自体馬鹿げている。

 さらに老人は投機行為に全く向かない。私が金融機関の現役だった頃ディーリングルームは若者たちばかりであふれていたので、上司に「なんでこんなに若者だらけなのですか」と聞いたことがある。
山崎さん、ディーラーの世界は一秒を争う決断の世界で、決断に時間のかかる年寄りのする仕事ではないですよ。20代からせいぜい30歳台までで、それ以上になればやめるか、私のように管理者になる以外使い道はないですよ」と笑われた。
簡単に言えば認知症まじかの人間が手を出す仕事ではないということだ。

 今回はネムという仮想通貨がねらわれただけだが、いずれの会社のシステムも似たり寄ったりの脆弱性を持ったシステムと推定すべきで、今回のハッカー集団が再び他の獲物を求めて徘徊するのは確実だ。
ビットコインなどはすさまじいほどの価格の乱高下をしているが、いづれハッカーの餌食になるから、今利益が上がっている人は利益を確定し勝ち逃げすることを勧める。
仮想通貨とはマルチ商法と同じで最後に残ったものが損をするシステムと心得るべきだ。

 


 

 

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(30.1.23) メディアの凋落と主観の時代 新聞や雑誌には明日がない

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 20世紀と21世紀の最大の相違を述べよと問われれば、「マスコミの凋落」と答えるのが最も妥当なように思われる。
20世紀はマスコミが第4の権力ともいわれ、20世紀の寵児だった。学生はこぞって新聞社や雑誌社や放送局に就職先を求め、こうした職場で正義を実現したいと抱負を述べていたものだ。

 しかし今そうしたメディアのうち生き残る可能性があるのは即時性がある放送だけであり、常に旧聞しか掲載できない新聞社や雑誌社は読者離れがひどくいつ倒産してもおかしくないような状況に置かれつつある。
特にその傾向が顕著なのはアメリカで、ニューヨークタイムズやワシントンポストといったアメリカを代表する新聞社は身売りのうわさが絶えない。

注)特にニューヨークタイムズは中国資本が狙っていていつチャイナタイムズになってもおかしくない

 なぜこのように新聞社や雑誌社(特に月刊誌や週刊誌を発行している雑誌社)の読者ばなれが進み財政的に追い込まれたかというと、21世紀に入ってインターネットという新たなメディアが登場し、しかもこのインターネットの世界では情報が原則無料になってしまったからだ。
かつては情報はメディアが独占しており、それゆえ価格をつけて情報を販売することが可能だったが、今やSNSやツイッターやブログやユーチューブに無料で迅速でかつ有用な情報があふれかえっている。

注)ただしその情報の価値を見出すのはすべて自己責任になっている。

 私の息子などは新聞もテレビも見ることなく、必要と思われる情報はすべてスマートフォンの検索で済ましているが、こうした人々が加速度的に増えている。
電車に乗っていて気が付くことはほぼ全員がスマートフォンをのぞき込んでいて、新聞を読んでいる人を見かけることは非常にまれだ。
見ると新聞を読んでいる人は老人と決まっていて、「この老人の寿命が新聞の寿命とほぼ一致しているのか」と私などは長嘆息している。

 メディアがいかに凋落しているかはアメリカの現実が如実に語っている。いまアメリカでは新聞や放送メディアが束になってトランプ政権を追い落とそうとしているが、トランプ氏のツイッターには遠く及ばず、どのように足を引っ張ってもトランプ大統領の基盤は盤石なままだ。
20世紀にはニクソン氏をワシントンポストが辞任に追い込んだが、今やその実力は微塵にもない。
だれも新聞やお堅い政治番組を見ないから、いくらワシントンポストが「トランプ氏の1年で、嘘は2140回で一日平均6回だ」といっても何の影響力もない。

 20世紀は異常に客観性が重んじられ事実求是の精神が席巻した時代だったが、21世紀に入りそうした事実求是の精神が急速に衰えている。
トランプ氏がどんなに虚偽を言ってもホワイトハウスは「これはオールタナティブ(もう一つの)な真実だ」と居直っているが、物事が主観によって決まるのなら確かに真実は人の脳の数だけ存在することになる。

 20世紀、新聞や雑誌社等のメディアは「真実を伝えるのが使命」と称して権力を振るっていたが、客観の世界が今主観の世界に移りつつある21世紀には、そうした響きがうつろに聞こえる。
かつてローマ帝国という極度に客観性を重んじた社会がゲルマン民族によって崩壊された後、ヨーロッパを支配したのは教会という主観の世界だった。
現在まだ客観と主観のせめぎあいがあって勝負の行方が決まらないが、トランプ氏がメディアに打ち勝って辞任することもなく再選を果たすならば、これは決定的に主観の時代が来たと断定できるだろう。

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(30.1.17) 日本人の外国人嫌い 相も変わらぬ攘夷運動と白鵬バッシング

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 日本人はとても優れた民族で、いつも誇りに思っているがどの民族にも欠点はあり、日本人のそれは異様なほどの外国人嫌いといえる。
それ例は枚挙にいとまがないほどで、江戸末期の攘夷運動がいまだに燃え盛っているといっていい。

 例えば介護士や看護師といった人材が日本は払底したため、フィリピンやインドネシアから3年程度の期限付きで働きに来てもらっているが、それ以上日本に滞在するためには信じられないほどの難関な国家試験を受けなければならない。
日本人でさえまともに読めないような専門用語を当初はフリ仮名もつけず出題していて、合格率が数%という弁護士試験並みの難関な試験だった。

 なぜこのような難解な試験を外国人に科し、私でさえ読めないような専門用語を厚生労働省は平気で読ませようとしていたかだが、これは意図的に外国人を追い返すための意地の悪い戦略だった。
たった一人といえどもフィリピンやインドネシア人を国内にとどめさせるものか!!!」

注)最近はあまりに排斥の意図が露骨なため諸外国からのクレームもあって、外国語での試験を認める方向になっているが、試験内容が難しいのは相変わらずだ。

 日本の難民認定者数が先進国の中で極度に少ないのは、こちらは法務省が全力を挙げて難民認定をしないようにしているからでドイツやフランスといった西欧諸国の数十万人規模に対し、日本の認定数は100人前後に過ぎない。
どうせ日本で職を得たいための偽装難民だから、さらに難民認定基準を強化してやる」
最近認定基準を強化して法務省は鉄壁のガードで外国人を追い出している。

 日本では日本人が毎年のように減少しており、しかも65歳以上の高齢化比率がすでに3割になんなとしていて、後20~30年の間に老人比率は5割を超える。
石を投げれば老人にあたるような時代がそこまで来ていていて、若年労働者の確保が急務なのに実際は介護士や看護師といった良質の労働者まで追い出しているのが現実だ。

 この外国人バッシングはいたるところで見られるが最近のそれはモンゴル人力士に対するバッシングで特に白鵬がその標的にされている。週刊誌などは白鵬悪人説が横行し、また最近の白鵬の言動に対し横綱審議委員会からもクレームがついた。
横綱らしくかちあげや張り手はやめ、正々堂々と横綱相撲をとるべきで、また40回優勝したからといって観客に万歳三唱を求めたり、立ち合いにクレームをつけていつまでも土俵下で拗ねていてはいけない

 最後の嘉風戦の立ち合いのクレームは、確かに白鵬の誤解であり誰が見ても立ち合いは成立していたので白鵬の態度は正しいものとは言えなかったが、その他のことについてはなぜ問題視されるのかわからない。
例えばかちあげと張り手の多用は白鵬によくみられるが、これは相撲の四十八手のうちで認められている技であって他の力士も同様に行っている。
もし問題があればこれを禁じ手にすればいいのでルールを改正するというのが妥当な方策だ。
ところが「ルールではしてもいい。然し白鵬だけはだめだ」では国際的な基準からはひどく外れた日本独特の基準で、こうしたことを平気でいうのが日本人なのだ。

 また万歳三唱程度については他のスポーツならいくらでも行っている。サッカーの三浦知良選手などはゴールが入るたびにカズダンスを行いそれを見て観客は大喜びだし、バレーなどは一回アタックが決まるたびに全員がハイタッチしたりしている。
一人大相撲は喜びを外に出してはいけないというのはこれも日本基準なのだ。

 大相撲はひところの低迷から嘘のように立ち直り、毎日満員御礼が続いているが、数年前の八百長事件のころは地方場所では観客はかぞえられるほどしかおらず、私などはテレビで観戦ながら、「これでは力士も張り合いがなかろう」と同情していたものだ。
その当時一人横綱として相撲界を支えていたのが白鵬だが、その恩義を日本人は忘れたのだろうか。
もし白鵬がいなかったならば、大相撲は八百長事件の荒波を乗り越えて生き残ることは不可能だったと私は思っている。

 のど元過ぎれば熱さを忘れるのは人の常だが、モンゴル力士や白鵬に対する白眼視は目に余る。彼らがいればこそ大相撲が成り立っているのに、いつもの攘夷運動で白鵬たたきに狂奔する週刊誌を中心とするマスコミや、それに同調する日本人の多さにはうんざりする。
すでに日本人が世界最速のスピードで消滅しつつあるのに、攘夷精神だけで日本の存続を図ることは不可能で、国粋運動をしている場合ではないと知るべきだ。



 

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